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2016年8月21日 (日)

ポテトチップスで味覚の不思議を考える  感覚マーケティング(1)

『感覚マーケティング』という本があります。表紙が朱色(当ブログでも何回か取り上げましたが、赤は人の関心を惹きつけるのです)なので思わず手に取ったところ、これがなかなか面白い内容でした。身近な食材(ポテトチップスやナッツ)とか容器(コップ)から味覚と触覚について3例取り上げることにいたします。

ポテトチップスはどうしてあのサイズなのか?
ポテトチップスは多くの場合、一口で飲み込むにはやや大きすぎるサイズに作られています。これは、ポテトチップスを食べているときに、消費者に独特のサクサク感を味わってもらうためなのです。こうした音を聞くことにより、周囲にいる人がポテトチップスを食べたくなるだけでなく、食べている本人の味覚評価も高まります。

ヘッドフォンの操作で、サクサク感に違いを出すと・・・
このことを証明するために、ある工夫がなされたヘッドフォンを装着した状態でポテトチップスを食べてもらう実験が行われました。参加者は2つのグループに分けられ、一つのグループは、ポテトチップスをかみ砕くときの音がヘッドフォンにより低減され、もう一方のグループは逆に増幅されたのです。

ポテトチップスのメーカーは消費者心理を先取りしている!
その結果は、仮説を十二分に裏付けるもとなりました。噛む音がヘッドフォンによって増幅されたグループは、低減されたグループに比べ、ポテトチップスの鮮度やサクサク感を高く評価する傾向が明らかになったのです。ポテトチップスのメーカーは、すでにこうした傾向を理解し、活用しています。

製品説明がポテトチップスの味に変化をもたらすか?
別の実験では、「風味」「味わい」または[香り]「触感」のいずれかを製品説明に盛り込みました。前者は味覚のみに訴えかけ、後者は複合感覚に訴えかけました。その結果、「香り」「触感」という複合感覚型の訴求文を読んだ参加者は、「風味」「味わい」といった味覚のみの訴求文を読んだ参加者に比べ、味を高く評価したのです。

パッケージの表示でポテトチップスの消費量が変わるか?
ここで、2つのポテトチップスのパッケージを想像してください。一つには、トランス脂肪酸が含まれておらず、有機栽培の素材を使用していることが示されています。もう一方には、そうした表記がありません。表記以外がすべて同じだとしたら、多くの人は健康的な前者の方を好んで食べるだろう。この仮説もやはり正しかったのでした。

参考文献:『感覚マーケティング ~顧客の五感が買い物にどのような影響を与えるのか~』(アラドナ・クリシュナン/有斐閣)

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