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2016年9月

2016年9月29日 (木)

「白」と「黒」にまつわるシマウマ的発想法とは?  発想法(3)

「水平思考」の代表的な例話が白黒の石だったのは、デボノ博士の意図的なものだったのでしょうか。『アニマル・シンキング(※1)』という本に「あえて白か黒かを決めないシマウマ的発想法」が出てきます。パラドックス(共存する正反対)をつくり出すことで、「どちらかに決める」という呪縛(じゅばく)から自由になれるというのです。

対立を同居させる
米シリコンバレーの大手半導体のインテルでは、開発プロジェクトを立ち上げる際には、対立する考えの2人をリーダーとして任命することが多いといいます。トゥー・イン・ザ・ボックスと呼ばれるこの方法は、異なる考え方の「知の戦い」から素晴らしいモノが生まれることを経験的に確信しているからなのだそうです。

シマウマは白地に黒のシマ模様、それとも黒地に白のシマ模様?
この問いに対し、多くの人は「白地に黒シマ」と答えます。しかし、現地のアフリカの人に訊くと「黒地に白シマ」と答えます。地肌が「黒」であれば、「白」こそが飾り模様の色となるのですね。価値観が異なると、ベースになる考え方(シマウマの場合は地色)さえ違ってくるということがよく理解できる例といえそうです。

目立つ縞模様は天敵(ライオンやヒョウ)の標的になりそうだが・・・
横断歩道が縞模様であるように、白と黒のコントラストがはっきりした縞模様というのは、良く目立つ組み合わせです。緑色や黄色の草原の中で、シマウマの白と黒はかなり目立ってしまいます。どうして、敵から身を隠さなければならないはずのシマウマが、目立つ色合いをしているのでしょうか? 

ライオン(ネコ科)と人間や鳥では縞模様の見え方が違う(※2)
シマウマの敵であるライオンやヒョウなどのネコ科の肉食獣は、色が識別できません。このため、光と影のある草木の中に白と黒のシマウマが入ると、見わけがつかなくなってしまうのです。こうして、シマウマは見事に身を隠しています。アイデアを考えるとき他者目線を無視できないのは、大事な要素を見落とさない備えなのですね。

ただし、「白黒思考」になってしまってはいけません(※3)
仕事にしろ、プライベートにしろ、何らかのストレスを受けつづけていると、心が不安定な状態になり、忍耐力が弱くなります。すると、頭をもたげてくるのが、白か黒かを一気につけたがる「白黒思考」です。白黒をつけさえすれば、グレーゾーンに目を向けずにすむので、そのぶん、余計なエネルギーを使わなくてすむからです。

※1:『アニマル・シンキング』(ベラ・ブライヘル&サリー・バルエル共著/英治出版)なお、の原書タイトルは『Think Like a Zebra』
※2:『弱者の戦略』(稲垣栄洋著/新潮社)
※3:『気にしすぎ人間へ』(長沼睦雄著/青春出版社)
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2016年9月25日 (日)

借金のかたに取られそうになった娘を救った「水平思考」とは  発想法(2)

(前号の続きから)金貸しの罠で絶体絶命のピンチに直面した商人の娘さん。彼女がこのピンチから脱出する方法を見い出そうとしたら、それは、慎重に論理的に分析して解決策を見いだそうとする垂直的思考でしょうか、それとも、あらゆる可能性を考慮の対象に入れ、常識を覆すような発想を生み出すことのある水平的思考でしょうか…。

(以下『水平思考の世界』本文より)垂直的な思考家は、この場合まずあまり助けにならないが、その考え方によると、次の三つの可能性が考えられる。
1 娘が石を選ぶのを拒否する。
2 さいふの中を開け、二つの黒い石を示して、金貸しの欺瞞をあばく。
3 黒い石を選んで、父親を監獄送りから救うために自分を犠牲にする。

ただ、いずれにしても、これらの方法は娘にとってはあまり役に立たない。というのは、石を選ぶのを拒否すれば父親は監獄行となり、黒い石を選べばその金貸しと結婚しなければならないからだ。
この物語は垂直的思考と水平的思考の違いをはっきり表している。

垂直的思考をする人は、娘がいずれにしても石を選ばなければならいということにこだわっている。
これに対して、水平的思考をする人は、さいふの中に残る小石そのものに目をつける。垂直的思考をする人が、事態を冷静に見わたし、綿密に検討し、論理的に考えをすすめるのに対して、水平的思考の人は、事態を別の角度から、まったく違ったものの見方を求めるものである。

この娘は、さいふの中に手を入れて、小石を一つ取り出す。
そして小石が黒か白かを確かめずに手から滑り落し、庭の小道の小石の中に落としてしまう。
そして、「私って不調法ね、でも大丈夫。
さいふの中に残っている小石を見れば、いま落した小石の色がわかりますものね」といった。

もちろん、さいふの中に残っている石は黒だから、娘が最初に取り出した石は白ということになる。金貸しもあえて自分がやった“誤魔化し”を認めるわけにはいかないだろう。このようにして娘は、水平的思考をすることによって、絶体絶命のピンチから脱出して、きわめて有利な立場に立つことができた。

参考文献:『水平思考の世界』(エドワード・デボノ著/講談社/昭和44年刊)
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2016年9月22日 (木)

エドワード・デボノ博士が提唱した「水平思考」とは  発想法(1)

9月初旬に起業を目指している女性向け(既に起業している人も含む)セミナーで2講座担当させていただき、そのうちのひとつが「発想法」でした。これまで読んだ関連書籍やメモをすべて見直すという、にわか仕込みの登壇でしたが、意外にも好意的な反応をいただきました。そこで、今回から自らのおさらいの意味も含めて「発想法」について書いてみます。

ロジカル・シンキングとラテラル・シンキングはどう違う
思考法・発想法については、論理的思考といわれるロジカル・シンキングと、エドワード・デボノ博士の約50年前の著作『水平思考の世界』を源流とするラテラル・シンキングに大別することができるでしょう。前者が思考法に適しているとすれば、後者は多様化した現代の発想法向きかもしれません。まずは「水平思考」から

『水平思考の世界』より
昔、一人のロンドンの商人が、ある金貸しから莫大な借金をして困っていた。もし借金が返済できない時は、監獄に放り込まれるという時代である。年老いた醜い金貸しは、その商人の美しいティーンエージャーの娘に目をつけて、ある取引を提案した。もし娘をくれるなら、借金を帳消しにしてやろうというのである。

途方に暮れる商人と娘を前にして、金貸しは運を天に任せようといって一つのくじを作った。
大きな空のさいふの中に黒白2つの小石を入れるから、娘にその一つをつかみ出せといった。もし娘が黒い石を選べば、娘は金貸しの妻となり借金は帳消しにする。

また白い石を選んだ時は、娘はいままで通り父親と一緒に住んでいてよく、借金も帳消しにしてやろうというのである。
娘が石を選ぶのを拒めば、父親は監獄送りとなり、娘はたちまち食べていけなくなってしまう。商人は仕方なしにこれに同意した。

そこで金貸しは、三人が立ち話をしていた商人の庭の、小石を敷き詰めた小道から、二つの小石を拾ってきてさいふに入れた。ところが、娘は金貸しがさいふに入れた石が二つとも黒い石だったのを、目ざとく見つけて、思わずゾッとしてしまった。
金貸しは父親と娘に運命を決める石を選べといって容赦なく迫った。

こうした事態で、もしあなたが不運な娘だったら、どうするだろうか?
また、もしあなたが娘に何か助言できるとしたら、何といってやったらいいだろうか?  このような場合どんな思考法をすればよいだろうか?

参考文献:『水平思考の世界』(エドワード・デボノ著/講談社/昭和44年刊)
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2016年9月18日 (日)

落ち込んでいる時こそ褒める!  高橋みなみさんのコミュニケーション術(6)

高橋さんも当初はみんなに好かれたいと思いましたが、それではチームはまとまりません。そのことで悩んでいた頃、秋元氏に「たかみな、嫌われる勇気を持ちなさい。誰からもいい人だと思われる人は、それはある意味どうでもいい人だ、だったら恐れずに自分の意思を曲げずに伝えればいい」と言われ、それが大きな支えになったそうです。

★「キレる」ことと「叱る」ことは違う
ただ自分のマイナスな感情を爆発させるのは「キレる」で、「キレる」ことと「叱る」ことはまったく違うと高橋さんは言います。叱るときは、「これがダメで、こうだから私は叱るんだよ」と、「どうして叱っているか」を冷静に伝えました。仲良しこよしで、その子の「今」を笑顔にするだけでは意味がないというのが彼女の考え方なのです。

★落ち込んでいる時こそ、褒める!
人を褒めることが得意だという高橋さんですが、彼女が本気で褒めるときは、相手が本当に落ち込んでいるときなのだそうです。何を悩んでいるかをわかったうえで、今までのあなたがやってきたことは間違ってない、ちゃんとわかっている人はわかっているよと、褒めてあげる。そして尊敬の気持ちを持って讃えてあげるのだと。

★どこかで誰かが傷ついていることを忘れない
多くの挫折を目にした高橋さんは、そのうちのほんの一部しか救ってあげられなかったことに心を痛めています。ステージの真ん中で起こるものばかり注目していると、袖で起こっている物語に目が行き届かないので、視野をぎりぎりまで広げ、つねにアンテナを張り、どこかで誰かが傷ついていることを忘れないようにしていたそうです。

☆リーダーがしてもらって嬉しいこと
リーダーとしての仕事は決して楽しいものではなく、気苦労が多くて体力もいる地道な行動の積み重ねなのですが、高橋さんは自他ともに認める頑張りを見せました。その原動力になったのは、みんなが幸せになって、みんながいい気持ちでパフォーマンスできる、そのことが気持ちいいからだと彼女は回想します。

さすがの高橋さんも、「どうして自分ばっかりが……」「なんのために、自分を犠牲にしてまで……」と時には心が折れかかってしまうこともあったそうです。でも、そんな迷いを吹き飛ばしてくれる魔法の言葉がありました。それはメンバーからの「ありがとう」でした。この一言で「誰かのためになっていたんだ」と何度も救われたそうです。

参考文献:『リーダー論』(高橋みなみ著/講談社/2015年12月24日刊)
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2016年9月15日 (木)

叱る時は逃げ道を作ってあげる  高橋みなみさんのコミュニケーション術(5)

高橋みなみさんは、たくさん叱られてきたそうです。当時「怖いな」と思っていた大人が初期の頃のAKB48にはたくさんいて、今日の礎を築きました。叱ってくれる人がいることは財産だと回想する彼女は、大成功を収め、叱ってくれる人が少なくなってしまった所属団体への危機意識から、自らがその役割を担うことを決意したのでした。

★コミュニケーションの基本は「やまびこ」
とかく見栄の張り合いになりがちですが、そうではなく弱さの見せ合いをすることが大事だと高橋さんは書いています。メンバーに注意しなければならない場面では、「この間のライブの冒頭で、振りをミスっちゃってさ。気づいた?」といった感じで、自身の失敗談から始め、相手の気持ちをちょっとくすぐってから話し始めるそうです。

このように弱さの見せ合いっこをすると、最初は恥ずかしい気もないではありませんが、お互い同士がすごく優しい心持になれることがあります。自分の気持ちが相手に移って返ってくる。その往復運動を意識していれば人に優しくなれ、冷静でいられる。こうしたことから、高橋さんはコミュニケーションの基本を「やまびこ」に例えています。

★ひとりに注意したいことも100人に向かって言う
プライドが高くて自分なりのこだわりも強い若いメンバーを、集団としてまとめるためにリーダーとして言わなければならないことがあります。本当は一人に言いたいことがある時でも、高橋さんはグループ全体で円になった状態で、100人に向かって発言するような感じの注意をするように心がけたそうです。

しかし、発言中に、本当に注意したいメンバーをチラッと見ました。そうすると、そのメンバーは「私のことだ」と意識し、直接は叱られていない人たちも、「あの人はメンバーみんなのことをよく見ている。叱られないようにしよう」との思いを抱いてくれるだろうとの意図があったといいます。

★叱る時は逃げ道を作ってあげる
叱る時にむずかしいのは、前項に書いたような全体に向かって注意する方法では、フォローしきれないようなケースだと高橋さんは言います。滅多になかったそうですが、そういう時は一対一で注意するしかありません。そのような場合では、高橋さんが注意した後に、きちんとケアしてくれる人材を必ず確保していたそうです。

ある時チームの若手を厳しく注意しなければならないことがありました。その際、彼女は副キャプテンに、「きっとあの子は落ち込んであなたのところへ来ると思うから、フォローしてあげてね」と事前に声をかけておきました。どのような状況下であれ、「逃げ道」をちゃんと作っておき、その後もしっかり見守ることにしていたそうです。

参考文献:『リーダー論』(高橋みなみ著/講談社/2015年12月24日刊)

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2016年9月11日 (日)

大丈夫センサーで変化に気付く  高橋みなみさんのコミュニケーション術(4)

今回、AKB48入り直後の高橋みなみさんがどういうタイプの女の子だったかの一端が明らかにされる箇所があります。そこから思い起こすと、周囲が認める立派なAKBの総監督は、弱かった自分を徐々に克服し、その上で、苦しかった当時の自分を忘れることなく、後輩に思いやりを持って接してきたことがよく伝わってきます。

★「大丈夫センサー」で変化に気付く
メンバーは若く気分の波が激しいそうですが、「今日は大丈夫だ」「今日はダメだ」の気分のバロメーターは挨拶したときのテンションでわかるそうです。その変化に気付いた後は、その子が「話を聞いてほしい」「気付いてほしい」と思っているのか、「今は触れないで」「今はそっとしておいて」と思っているのかで対応を変えたそうです。

しかし、何れの場合も声がけには難しい判断が伴うのだとか。それは「大丈夫?」と口にして、心に触れてしまったなら、その人とガツンと関わらなければならなくなるからです。関わることには労力を伴い、また、人の感情に揺さぶられやすい性格の高橋さんにとっては、とても勇気のいることでした。

かつての自分を思い起こし、勇気を奮って「大丈夫?」の声がけをする
でも、「大丈夫?」の一言が、相手の心を軽くすることも確かです。悩んでいる子は、目立つ場所は避け、楽屋の隅っこでひとり塞ぎ込んでいたりしますが、そんな自分に気付いてくれたら嬉しい(かつての高橋さんがそうだった)だろうと思い、邪魔者扱いされる怖さがあっても、声をかけるかどうか迷ったら言う! を貫いてきたそうです。

★アドバイスとは、選択肢を増やすこと
高橋さんは立場上、悩みを相談されることが多かったそうです。でも、「こうしたほうがいいよ」という言い方は絶対しませんでした。そうしたアドバイスは、可能性を広げもするけれど、狭めもすると思ったからでした。このため彼女は、「こういうこともあるんじゃない?」と、選択肢をひとつ増やしてあげる表現を心がけたそうです。

★悩んでいる子は〝答え〟より〝理解者〟を求めている
若いメンバーは結局、アドバイスが欲しいと言いながらも、自分の話しを聞いてほしいだけなんだと気付いた時から、高橋さんは〝答え〟を示すよりも、〝理解〟を示すことに切り替えたそうです。そのために必要なことは、相手と目線を合わせて、悩みを一緒に共有するスタンスで応じてあげることでした。

参考文献:『リーダー論』(高橋みなみ著/講談社/2015年12月24日刊)

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2016年9月 8日 (木)

「ありがとう」を口癖にする  高橋みなみさんのコミュニケーション術(3)

高橋さんは、リーダーにとって必要なコミュニケーション(たかみな流コミュニケーション)を15の項目にまとめています。前回紹介した★「ひとりひとり」が集まって「みんな」になる が最初で、その次が★ヘラヘラしてコミュニケーションの壁を低くする でした。それ以降の13項目(★)を今回から順に紹介していきます。

★相手の名前を読んで距離を縮める
ちゃんと相手の名前を呼ぶことは、「私はあなたのことを知っています、気にかけています」というシグナルになります。例えば、あるメンバーがダンスの立ち位置を間違っていて声をかけたい時に、「〇〇ちゃん」と名前を読んでから「立ち位置がね」と言葉をつなげると、コミュニケーションがスムーズになります。

挨拶をする時も、ただの「おはよう」ではなく、「〇〇ちゃん、おはよう」と名前をつけることで、さらに距離が縮まります。新しく入った人はメンバーに限らず名前をなるべく早く覚えて、名前を呼ぶようにしていたそうです。ドライバーさんや音響さんなど、スタッフさんと仲良くなると、不思議と現場が回るようになるのだそうです。

★「ありがとう」を口癖にする
「ありがとう」「ごめんね」という感謝表現を、相手の目を見てしっかり伝えることで、関係性が豊かになる(ポジティブな言葉を言い合っているチームは、必ず強くなる)と思った高橋さんは、疲労から心に余裕がなくなった場合でもギスギスした関係にならないよう、普段から「ありがとう」や「ごめんね」を口癖にしてきたのだとか。

★メンバーのグチは問題解決のヒント
グチの中には、その人を理解するための情報がたくさん入っていると高橋さんは考えました。「この子はあの子に対してモヤモヤしているんだ」「でも、あの子はこう思ってるって前に聞いたぞ」というふうにグチとグチを突き合せていくことで、絡まってしまった人間関係をほどいてあげることもできるのだそうです。

★一度でいいから、「本音」を聞く
本音を伝えることが苦手なため、根っこにある真面目さが理解されずに孤立気味の子がいたそうです。そのような場合高橋さんは、自ら歩み寄り、声をかけるだけでなくシグナルを送り続けました。そして、彼女と気の合いそうなメンバーを絡めて警戒心を解き、彼女の中にある本音をがっつり聞かせてもらえるようになったそうです。

●高橋さんが卒業を発表したとき、その彼女から長い長いメールが届いたそうです。そこには、これからのAKBの未来に対する本音が綴られていたそうです。リーダーの思いやりと、それに応えて成長してきた後輩の関係はすばらしいですね。

参考文献:『リーダー論』(高橋みなみ著/講談社/2015年12月24日刊)

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2016年9月 4日 (日)

ひとりひとりの理解者になる  高橋みなみさんのコミュニケーション術(2)

リーダーの仕事の中でも、大部分を占めているのがチームのメンバー一人ひとりとのコミュニケーションだと高橋さんは書いています。個人との信頼関係の積み重ねがいいチームを作り上げることにつながり、そして、これはメンバー同士の関係性にも応用でき、チーム全体のパフォーマンスを高めることにもつながっていくのだと。

★「ひとりひとり」が集まって「みんな」になる
チームのメンバーにとって、いいリーダーとは、どういう人か。それは、「自分のために」何かしてくれる人。「チームのために」頑張ってくれる姿ももちろん立派ですが、それだと他人ごとになってしまう。「自分のために」頑張ってくれているんだ、「自分を見てくれているんだ」という信頼感がないと、いいリーダーとは思われない。

良いことをしたならば、誰よりも早く褒めてあげたい
でも、ダメなところを見つけても、その人といい関係性を築いていないと、「ここはこうしたほうが…」とは伝えられない。それが前後すれば、「なんでこの人に言われなきゃいけないの」と反発されてしまう。「この人が言うなら、正しいんだろうな」と聞いてもらえる関係性を日ごろから作っておかなければ、伝わるものも伝わらない。

悩んだり、不安で押しつぶされそうになった時
この人を頼ればきっと助けてくれると感じられる関係性がひとつでもあれば、頑張る原動力になるでしょう。そうでないと、リーダー側から頼み事をしなければいけない時に、受け入れてもらえません。いい関係を築くためには、時間も気力も必要ですが、ひとりひとりとの関係性が良くないと、みんなとの関係性もよいものにはなりません。

★ヘラヘラしてコミュニケーションの壁を低くする
ひとりひとりとの関係性を築くためには、肩書(「キャプテン」「総監督」など)が邪魔になることがあります。AKB48に入ったばかりのメンバーでしたら、そんな肩書の人に声をかける勇気はないかもしれません。こうした配慮から高橋さんは、楽屋ではなるべくヘラヘラして、後輩たちが言葉を発しやすい環境を意図的に作っているのだと。

雰囲気を作るときは関西弁、規律を守るときは標準語
雰囲気づくりに役立つのが関西弁(本人曰く エセ関西弁)だと高橋さんはいいます。使い始めたきっかけは単純で、「関西弁てかわいい」と思ってマネし始めたら、癖になったとか。発音のうさんくささも合わさって、「この人は、イジってもいい人なんだ」と思ってもらえる効果があるのだとか。ただし、叱るときは絶対に標準語だそうです。

参考文献:『リーダー論』(高橋みなみ著/講談社/2015年12月24日刊)

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2016年9月 1日 (木)

AKB48初代総監督のリーダー論  高橋みなみさんのコミュニケーション術(1)

AKB48を卒業した高橋みなみさん(略称・たかみな)の『リーダー論』が、たしか半年前位に新聞の書籍ランキングに再登場しました。単行本が文庫本に生まれ変わるときにはよく見られる現象ですが、この本は最初から新書でした。きっと内容が素晴らしいからだろうと思い図書館に申し込んだところ、半年後にやっと手元に届きました。

リーダーの5つの仕事
AKBのチームAの「キャプテン」、そして48グループの「総監督」を務めた高橋みなみさんは、その役割をリーダーとしての活動と位置づけました。では「リーダーの仕事ってなんだろ?」と、自分のこれまでを振り返った結果、5つの項目(段階)に分けることができるのではないか、と思うようになったそうです。

メンバーのことを理解する・・・AKB48はたくさんメンバーがいて、特別な個性があり、得意分野や将来の夢、悩みなどもそれぞれで、当初はどうやってまとめるかを悩みました。そして行き着いた結論は、確りメンバーと向き合い、一人ひとりを理解すること。信頼関係を築かないと、どんな言葉も相手の心に響かないとの悟りからです。

ほぐして、つなぐ・・・女の子は、小さな集団をつくりがちな生き物だというのが高橋さんの認識。その小さな集団のことを、彼女は“ダマ”と呼び、この“ダマ”がチームの一体感を邪魔すると看破しました。メンバーの力を一つの方向にまとめるには、チーム内の“ダマ”を取り、ほぐして大きな丸をつくる必要があるといいます。

導く・・・高橋さんにとって、みんなの気持ちを導く手段のひとつが、スピーチでした。AKBでは、総選挙のスピーチやコンサートの締めのコメントなど、喋ってまとめる機会がたくさんあります。太文字になる言葉をイメージする、“声のトーン”で聞くテンションを作り出すなどは、彼女自身が纏めた「スピーチ7か条」に由来します。

手本を示す・・・リーダーであれば誰かを叱らなければならない時が必ずあります。その時のために、日常をきちんとしておくべきと高橋さんは考えました。夢を語る時も、キレイ事だけを連ねても、誰もついてきてくれないからです。努力と行動が伴っていなければいけない。絶対にブレたらダメなんだ、というのが彼女のスタンスなのです。

任せる・・・リーダーの最後の仕事とも言えるのが、「任せる」ことだと高橋さんは思い当たりました。「自分でやったほうが早い」と思っても、グループ全体を考えれば後輩たちに任せて、育てていくべきなのだと。このように意識し始めたのは、彼女がAKBを卒業する2~3年前(21・22歳の頃?)だったそうですから驚かされます。

参考文献:『リーダー論』(高橋みなみ著/講談社/2015年12月24日刊)

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