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2016年12月 4日 (日)

オズボーンのチェックリスト(9)組み合わせができないか?〈Ⅱ〉  発想法(22)

(前回に続く)ユニットを、目的を、主張を、アイデアを組み合わせたらどうか?
・・・地域とシニアを元気にする「目的を組み合わせたらどうか?」(※5)
日経WOMAN誌が毎年新年号で主に前年活躍した人を対象にウーマン・オブ・ザ・イヤーを発表しています。その2016年の大賞受賞者は須永珠代氏(ふるさと納税ブームをけん引した納税総合サイト「ふるさとチョイス」を開設)でした。彼女が、この事業を思い立ったのは、親子の何気ない会話からだったそうです。

帰郷していた須永さんに父親が電気店での買い物を頼みました。その折、ネットで買う方が安いよ!と言ったら、「それじゃダメだ。地元にお金が落ちないだろう」と。これが彼女にとっては目からウロコの発想で、「地域とシニアを元気にする」というテーマでブレスト仲間と話し合うと、「ふるさと納税」という言葉が出てきそうです。

・・・レノンとマッカートニーで「主張を組み合わせたらどうか?」(※6)
マッカートニーが、ビートルズのレコーディング哲学を振り返ってこう話しました。「ともかく『試してみよう。聴かせてよ。やってみて酷ければ、やめればいいから。でも、もしかしたらうまい具合にいくかも…』。常に無理してでも前に行こうとしていた。もっと音を大きく、もっと遠くに、もっと長く、もっと違おうとしていたよ」。

歴史上、音楽の共同制作者としてレノン/マッカートニーほど成功した例はないそうですが、それは、2人がいつも、あらゆる方法を試しながらお互いの作った曲を聴き続けたからでした。ときには、それぞれが持ち寄った未完成曲が組み合わされて、まったく新しい歌になることもありました(例えば『ア・ディ・イン・ザ・ライフ』)。

ポールとの作業を指してレノンは、「実際、見つめ合いながら曲を書いた」と。2人は、互いの曲に対しどんなことを試してもいいという空気の中で作業できたらしいのです。録音中の様子を収めたテープには、つねに冗談を曲に混ぜてみたり、突拍子もない歌詞をつけてみたり、奇妙な音を合わせてみたりする2人の関係が伺えるといいます。

・・・通行人の目を引くように「アイデアを組み合わせたらどうか?」(※7)
サンフランシスコにある傾きかけた紳士服店オーナーが、コンサルタントに「お金をかけずに、何とか」とアドバイスを求めました。すると「店の中にあるあらゆる商品を並べ替える」「開店時間を10時から7時半に変える」「熱帯魚の入った大きな水槽を買う」の処方箋をもらいました。その組み合わせを実行すると、売上げが30%伸びました。

※5:『日経WOMAN』(2016年1月号/日経BP社)
※6:『「クリエイティブ」の処方箋』(ロッド・ジャドキンス著/フィルムアート社)
※7:『仕事は楽しいかね』(デイル・ドーテン著/きこ書房)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

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