鋭い読者の指摘に応えてオズボーンのチェックリストに4項目の追加です 発想法(23)
前回でオズボーンの9つのチェックリストの紹介を終えたつもりになっておりましたが、鋭い読者から、チェックリスト(3)の「色、動き、音、匂い、様式、型、場所を変化せたらどうか?」の「色」「動き」「様式」と、チェックリスト(7)で「レイアウト」が抜けていたとの指摘を受けました。今回は、その解説を追加いたします。
チェックリスト(3)一部を変更したらどうか?
色、動き、音、匂い、様式、型、場所を変化させたらどうか?
・・・「色」を変化させたらどうか?(※1)
米国の環境心理学者ギフォード博士が、6色の壁紙を貼り分けた実験室で大人用IQテストをしたところ〝青色、オレンジ色、黄色〟の部屋に入った人たちは、〝真っ白、茶色、真っ黒〟の部屋に入った人々よりも、平均26ポイントも高い点数を取ることがわかりました。知的なアイデア求められるオフィスは、前者の壁紙がよさそうですね。
・・・「動き」を変化させたらどうか?(※1)
米国のリザード博士によれば、歩きながら思考すると、精神状態が活発になり、素晴らしいアイデアが頭の中に流れ込んでくるそうです。なお、走るグループ、歩くグループは、運動中は頭が冴えていますが、やめると急速に冴えが落ちてしまいました。これに対して、早足のグループは運動後もその冴えが落ちませんでした。
・・・「様式」を変化させたらどうか(※2)
完璧主義はビジネスの障害になりかねません。ところで、行動様式を変えると完璧主義を克服できるという研究があります。具体的には「用事をかたづけるのに時間制限を設定する」「簡潔で実用的な毎日のすることリストを作成する」「1日1つ故意に間違いをしてみる」「達成したときには自分に褒美を与える」などが有効だそうです。
チェックリスト(7)並び方を変えられないか?(※3)
要素を、型を、レイアウトを、順序を、因果を、ペースを変えられないか?
・・・「レイアウト」を変えられないか?
チェックリスト(8)の「役割転換」で文具類通販アスクルの本社を倉庫内に移すという大胆な発想転換を取り上げました。その中に、「4・5階との間に直径10メートルの円形の穴を開け、上下でお互いの顔が見えて一体感を醸し出しやすいように工夫した」ことを紹介しましたが、まさにこれが「レイアウト」変更事例に該当するでしょう。
※1:『アイデアの極意』(内藤誼人著/角川書店)
※2:『グズの人にはわけがある』(Dr.リンダ・サバンディン&ジャック・マガイヤー共著/文芸春秋社)
※3:『日本のブルー・オーシャン戦略』(安部義彦&池上重輔共著/ファーストプレス)
ホームページ https://www.leafwrapping.com/
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