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2017年1月

2017年1月31日 (火)

「ストレス」は悪い事ばかりではない メンタルへルスシリーズ(4)

前回はストレス対処法について書きましたが、ストレスは決して悪いことばかりではありません。むしろ、ストレスの無い人よりストレスがある人の方が幸福度が高いとの実験結果もあるようです。ストレスは時に私たちに勇気を与えてくれたり好奇心や行動力をアップさせてくれることもしばしばあることをご紹介します。

幼少期のストレスはどのような影響をもたらすのか?
スタンフォード大学の生物学者カレン・パーカー氏はリスザルを用いた実験で、ストレスを与えるため子ザルを母ザルから引き離した。そして、1日1時間、1匹で過ごさせるようにし、その後の成長を観察した。パーカー氏の予想は「幼児期にストレスを受けた子ザルは情緒不安定になる」というものだったが、結果はまるで逆のものとなった。

幼少期のストレスは逆境に打ち勝つ力をつける
子ザルたちは成長するにつれ、普通に育てられた子ザルよりも物怖じしない性格となり、行動力や好奇心あふれる様子を見せた。また、問題を与えられてもすぐに解いてしまい青年期になると自制心(自分自身の感情や欲望などをうまく抑えたりコントロールしたりする気持ちや精神力のこと)を発揮。人間の場合も同様と考えられる。

慣れない人前でのスピーチの祭、まずは落ち着こうは正解?
沢山の人前でのスピーチは緊張で頭の中は真っ白!不安でいっぱい!うまくいくかどうか自信がなくなって「まずは落ち着こう」と思う人は多いのではないか。ハーバード・ビジネススクールのアリソン・ウッド・ブルックス教授は数百人を対象に質問をしたところ、91%の人が心を落ち着かせることがもっとも効果的だと答えた。しかし・・・

不安を受け入れると勇気を生み出す反応へと変化する
ストレスをいう観点からみると「心を落ち着かせる」のはあまり意味がない。アリソン・ウッド・ブルックス氏の実験で、スピーチを行う前に「私は落ち着いている」と自分に言い聞かせた人よりも「私はワクワクしている」と言い聞かせた人のほうが不安はあっても自信が生まれ、聴衆からの評価も高かったとの結果がある。

何をしていいのか分からない、上手く出来る自信が無くても大丈夫!
試験でもスポーツでもむしろストレスを前向きに捉えたほうが自信が高まり、能力を発揮しやすくなる。不安を受け入れると、意識とはまた別のところで身体も変わる。何をすべきかが分からない、上手く出来る自信が無くても、受け入れさえすればあきらめずに頑張る力が生まれる

●上記のことからもストレスは勇気や行動力、好奇心、自制心、あきらめない力などを私たちにもたらしてくれるようです。ブログ筆者は大きな講演などでもあまり焦ったりドキドキしたりといった緊張はしません。なぜならば私にとっては話すことが仕事、つまり“日常”だからです。しかし、プレッシャーは感じます。そんな時なかなかワクワクまでは難しいのが正直なところですが、「楽しもう!自分が楽しくないと聴いてくれている人はもっと楽しくないはず」と思って臨むようにしています。

※参考文献:『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ケリー・マクゴニガル著/大和書房) 『大人のメンタルへルス常識』(トキオ・ナレッジ著/宝島社)

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2017年1月25日 (水)

「ストレス」の対処法について メンタルへルスシリーズ(3)

本来、私たちにはストレスに対して適応力があると言われています。ブログ筆者はメンタルへルス対策研修ではよくゴムボールを使って説明します。ゴムボールを指で押すと凹みます。これがストレス状態。ストレスの原因は指からの力です。そして、ボールは勝手に押し返してきます。これが適応力です。ストレス反応とも言います。

人間もボールと同じで自らストレスを押し返します。でも・・・
ストレスがか掛かり過ぎると自ら押し返すことが出来なくなります。すると「心の病気」に掛かってしまいます。いわゆる「うつ病」や「パニック症候群」などです。そうならないように自分なりのストレス対処法を知っておきましょう。対処法では○○型というように様々な分け方があります。専門家によっても異なりますが、下記は一例です。

闘争型:ストレスを押し返す(※)
ストレスに対して立ち向かい、はねつけて押し返そうとする心の力です。ストレス耐性ともいわれていますが、欲求不満や葛藤などに耐えて乗り越えようとするメカニズムです。例えば「我慢する」というのもこの闘争型の一つです。我慢することによって、ストレスの解決にはつながりますが、残念ながら我慢には限界があります。

防衛型:ストレスを逃がす(※)
ストレス状態になったとき、自分の心のありようをうまく変形させてストレスを逃がしていく方法です。例えば「まぁいいか。別の考え方もあるし」と思うのは代表的な
逃がし方で、別の方向から見る大切な考え方です。物事の味方や考え方を変えて乗り越えようとするメカニズムです。このやり方は手軽に出来ますが、習得するには時間がかかります。

発散型:ストレスを抜く(※)
ストレスを感じて自分の心がいっぱいになったとき、休憩やスポーツなどしてガス抜きをする方法です。これは、心の中にたまったものを言葉にしたり、行動することによって発散し乗り越えようとするメカニズムです。同僚や友だちに愚痴を言ったり、美味しいものを食べたりすることで発散することができます。この方法は容易に習得できますが、お金がかかります。

●ブログ筆者は普段は専ら発散型が多いように思います。飲めないのでお酒では発散できませんが、景色の良い場所をウォーキングしたり、ホットヨガに通ったりしています。また、防衛型も大いに活用しています。「まぁいいか、そういう考え方もあるよね」と。これは「相手の立場を理解する」や「~するべき論の枠を広げる」ことでもあります。そうすることで上手くいかなかったコミュニケーションも機能し始めたりします。皆さんは普段どの方法が多いですか?ストレスの要因によっても対処法は異なるでしょうが、自分にあった対処法でストレスと上手に付き合うようにしてください。

※出典:『こころのケアのコミュニケーション』(大槻久美子著/学習社の友)

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2017年1月17日 (火)

「ストレス」を引きおこす要因は何か? メンタルへルスシリーズ(2)

私達は日常様々なストレスを抱えて暮らしていますが、ストレスの要因もまた様々です。自分自身がどんな要因でストレスを抱えやすいか知っておくとよいですね。そうすると出来るだけその環境をつくらず、ストレスを軽減、または回避しながら暮らすことが出来ます。ブログ筆者もこの機会に自己分析をしてみました。

ストレスを引き起こす4つの要因とは?
①物理的要因  光や音、温度、暑い、寒い、うるさい、眩しいなど
②科学的要因 有機溶剤(物を溶かす薬剤) 薬物 アルコール 煙草の煙
③生物学的要因 細菌 ウイルス 花粉
④心理・社会的要因 職場環境 生活環境

要因によって身体的ストレスになるものと心理的ストレスになるものがある
身体的ストレスは身体に直接負担をかけるもの
ケガや病気、暑さ、寒さ、暗さ、明るさ、食品添加物や酒、たばこの煙、花粉症
通勤電車 早朝出勤などが当てはまります。上記の4つの要因のうち①②③がこれに該当します。

心理的ストレスは心への刺激がもたらすストレスです。身近な人の死や大きなけがや病気、会社を首になるといったことに影響されます。こうしたライフイベント(日常で起こる出来事)があると新たな環境に適応するまでに、心理的にストレスが生じるのです。上記の4つの要因のうち④がこれに該当します。

職場でのストレスの順位とライフイベントのストレスの順位
職場でのストレスの順位3位:仕事の量 2位:仕事の質 1位:職場での人間関係
※厚生労働省が実施する「労働者健康状況調査」(平成24年)より
そして、ライフイベントでは10位:退職 9位:夫婦の和解 8位:失業 7位:結婚 6位:けがや病気 5位:家族の死 4位:留置所などへの拘留 3位:夫婦の別居 2位:離婚1位:配偶者の死 ※(ワシントン大学でホームズらが1967年に発表したSRRS=Social Readjustment Rating Scale (社会再適応評価尺度)より

●職場でのストレスの1位は人間関係ですが、これはコミュニケーションの難かしさをよく表していますね。それぞれ立場が異なれば考え方も違い「~するべき論」が生じます。この「~するべき」の枠を少しだけ広げたり、相手の「~するべき」はどのような理由(根拠)から成り立っているのかなど相手の立場を理解する努力をするようにしましょう。

ブログ筆者は、たばこの煙が群を抜いて要因のトップです。また、研修に向かう祭の通勤ラッシュに遭遇した時にも大きなストレスを感じます。研修では100%のパフォーマンスが発揮できるようにしたいですから、少しでも体力を温存しておきたい気持ちが優先します。そのおかげで乗る電車や車両を選ぶ工夫することを覚え、この辺りは“ストレス軽減の達人”と自負しております。次回はストレスの対処法について書きます。

※参考文献:『こころのケアのコミュニケーション』(大槻久美子著/学習社の友)
         『大人のメンタルへルス常識』(トキオ・ナレッジ著/宝島社)

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2017年1月10日 (火)

「メンタルへルス」と「ストレス」の言葉の定義とは? メンタルへルスシリーズ(1)

今年は丁酉(ひのととり、ていゆう)ですが、私たちにとってどんな年になるのでしょうか。ちなみに、丁の字は釘から来ており「安定する」 という意味があるそうです。また酉年の”酉”は、「酒」に関する時に用いられ、収穫した作物から酒を作る、また収穫できる状態である、という意味から「実る」 という意味もあるそうです。

安定し、実り多い年にするためには心も身体も健康に!
新年のスタートはメンタルへルスからです。昨年末なぜか「メンタルへルス対策研修」が複数回ありました。以前、産業カウンセラー受験の資格を取得するために講座に通っていたころのことを懐かしく思い出しながら、“今どきのメンタルへルス”を正しく認識するため久しぶりにメンタルへルス系の著書を多数国会図書館で読みました。

その中から興味深い事例や調査のご紹介と、ブログ筆者が遭遇したことなどを複数回に渡って書いていきます。今年を良い年にするためにも心身共に健康に!過ごすことが何よりも大切ですね。身体が健康でないと心も病みやすくなりがちです。まず、今回はメンタルへルスやストレスの言葉の意味や定義について書きます。

メンタルへルスとは何か?
メンタルヘルスとは、精神面における健康のことである。 精神的健康、心の健康、精神保健、精神衛生などと称され、主に精神的な疲労、ストレス、悩みなどの軽減や緩和とそれへのサポート、メンタルヘルス対策、あるいは精神保健医療のように精神障害の予防と回復を目的とした場面で使われる。出典:Wikipedia

また、ストレスの定義とは何か?
定義は様々ですが、「ストレスとは、自分にとって大切なものが脅かされた時に生じるものである」が、ブログ筆者は分かりやすいと思います。交通渋滞によるイライラや、営業ノルマのプレッシャー、また恋人や妻を亡くした悲しみなども当てはまります。ストレスで悩んでいる時に湧いてくる感情や体の反応も当てはまるでしょう。

●メンタルへルスシリーズの次回は、ストレスの要因などについて書きます。

※参考文献:『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ケリー・マクゴニガル著/大和書房)

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