社員一人ひとりと向き合うコミュニケーション
このところ、山本はコミュニケーション研修が続いておりますが、21011年に「日本で一番大切にしたい会社」大賞の中小企業庁官賞を受賞された日本レーザーの近藤宣之社長の記事をよく目にします。今回は、MEBO(経営陣と従業員による買収)で日本電子の子会社から独立し、徹底したES(従業員満足)で、リストラなしで23年間黒字を維持してきた近藤社長のコミュニケーション術に迫ります。
社員一人ひとりの思いを知る工夫、フロアで社員への声がけを!
社員一人ひとりがどのようなことを希望しているのかを普段から把握しておくことが大事と考え社長室をつくらず、社長がフロアを歩き回り、社員とさりげない会話を交わされているのだとか。その際には社員はいちいち立ち上がる必要はなくデスクに座ったまま話をすればいいそうです。「だって社員の仕事を中断させているのは社長なんですから」と。
「今週の気づき」を社員とメールで双方通行コミュニケーション10年の取り組み
一人ひとりと向き合う仕組みとして成功したのは社員が仕事で気づいたことや家庭での出来事など何でもいいので感じたことを毎週メールで送ってもらうようにしたこと。その際人の批判はしないことと、気づきの中に問題点が含まれているなら解決策も併記することがルール。これまでのやり取りは約6万通にもおよび、すべてPCの社員別フォルダに整理されているそうです。
あいさつも大事、しかも挨拶は上司から先にすることが肝要
「あ」は明るく、「い」はいつも「さ」は先に。いつも明るく自分から挨拶をする。一番大事なのが「つ」。これは「続けて一言」の「つ」。「〇〇さん、おはよう、今週も頑張ろう」だけでは物足りなく「〇〇さん、おはよう、先週はお子さんが熱を出して大変だったね」近藤社長は「今週の気づき」を読んでいるので全社員の様子が分かるそうです。
人事評価は業績主義、でも、それだと単独行動になりがち、そこで…
社内にはラウンジがあり3つの冷蔵庫はいつも缶ビールで一杯。「一人飲み禁止」「飲んだら仕事に戻らない」というルールさえ守れば、終業後には自由に飲んでよいことに。また、社員の誕生日には近藤社長直筆の誕生日カードとギフトカタログを贈ったり、社員の家族あてに教養雑誌を贈ったりして、とても喜ばれているそうです。
言いたいことが言えない会社は活力がなくなり業績が下がる
「会社に危機が訪れた時、どれだけの社員が当事者意識を持ってことにあたり、火事場のばか力を出してくれるのか。それが会社を救う鍵になります。言われてムッとすることがありますが、3秒間置いて落ち着きます。言いたいことが言えるかどうかは社長次第。まず社長が変わらなければいけません。すべては社長の責任なのです」
出典:『衆知』特集「おもてなしの真髄」2017.1-2(構成:荒木さと子/株式会社PHP研究所)
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