バイト敬語「~になります」話法 日本語のあれこれ(3)
7月12日の朝日新聞朝刊に「こちら、コーヒーになります」飲食店で注文を持ってきた店員から、こんなふうに言われたことはありませんか。当欄には「目の前におかれたものがこれからコーヒーに変わるようだ」といった違和感を訴える読者の声が多く届きます(「ことばの広場」校閲センターから(板垣茂))の欄より)と書かれています。
言葉の表現も時代の流れと共に変化していく
接客・接遇研修やビジネスマナー研修では、「先生、~になります、や、~と言う形になります、これは正しいのですか」と、よくいただくご質問です。確かに違和感があります。ヒヨコがニワトリになるのなら分かりますが、コーラーやピザが席に到着してから別に変化しませんからね。しかし、よく耳にします。それは、若い人たちが接客業全般で使うようになったからです。
「バイト敬語」「コンビニ言葉」「ファミレス敬語」
その他には「マニュアル敬語」などと言われていますが、今回の「~になります」を含めバイト敬語はいくつかあります。マニュアルに記載されていたりするので、若い人たちから世の中に広まっていきました。しかし、バイト敬語はコンビニやファミレスでは見直したり、禁止などもするようにした組織もあります。例:ロイヤルホストでは2003年から「5大禁止語」を設定した。翌年にはデニーズも。※5大禁止語とは、「千円からお預かりします」 「以上でよろしかったでしょうか」 「お飲みのほうは~」 「こちら〇〇になります」 「〇〇様でございますね」
接客業だけでなく広く使われるようになった
接客業に限らず、テレビでも「テーマはこちらになります」と使われ「ことばの広場」では、「です」と断定するのは強すぎ、「ございます」だと、かしこまり過ぎと感じるのでその間を狙っている、と分析します。世代や場所に限定されない新しい丁寧な表現として定着しつつあるのかもしれません、とあります。
●あまりにも「~になります」の多用が見られると耳障りな気がしますので、シンプルに「です」、「ございます」も活用いただきたいですね。しかし、頻繁に世間で使われるようになったということは市民権を得た!のでしょうか。言葉の表現も時代と共に移り変わるのですね。
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