クロージング&まとめ クレーム対応のプロセス(10)
これまで対応のプロセスについて書き連ねてきましたが最終回です。今回はクレーム対応の終盤での注意点とおさらいを兼ねて、なぜ人は苦情を言うのか、または何回くらい嫌なことがあったら言うのかについて分かりやすいデータがありますので、それらをご紹介して、終わりにします。
クロージングは焦らずゆっくりと!そして、最後まで気を抜かない
対応のプロセスとして傾聴、お詫び、提案または代案が出来たら、いよいよ最後の場面です。もう、これで開放されると思った瞬間、お客様が同じ話を繰り返す。電話であれば切れると思ったが切れない。あなたはこんな経験をしたことありませんか。理由としてはいくつか考えられますが、ほとんどは次の2点ではないでしょうか。①対応者の共感不足でお客様の感情の浄化が出来ていない場合、何度でも同じ事を繰り返し仰るいます。⓶対応側の気持ちがフィニッシュに掛かろうとした時「まだ終わりじゃないでしょ」とばかりに巻き返しにかかります。どうやらお客さまは対応者の心理をお見通しのようです。最後まで確りと向き合うようにしてください。
次に、人はどのような時に苦情やクレームを言い、何回ぐらい嫌なことが続くと言うのか見てみましょう。原因を知っておくことも大事です。
Q.1どんな時に苦情を言いますか※
1.いい加減な対応 34,2%
2.態度が悪い 24,1%
3.間違いがあった時 22、0%
Q.2何回ぐらい嫌な思いをしたら苦情を言いますか※(回答者数3,856)※
1.3回 1,682人
2.5回 736人
3.2回 498人
最も多かったのは「3回嫌な思いをしたら、苦情を言う」という人。平均は4,63回。
●Q.1では、「間違いがあった時」よりも「態度が悪い」の方が、上回っていたのには少し驚きますが、やはり、目につくもの、癇に障るものは敏感に脳が反応するのでしょう。また、人は1回ぐらいでは苦情をいう人が少ないことも分かりました。だとしたら何回も嫌な思いをした人が苦情を言うのですから、不満は蓄積されているはずです。そこで、きちんと対応のプロセスを踏めばクレームは恐ろしいものではなくなります。感謝されることもあり、ロイヤル顧客にもなってくれることもあります。ぜひ、前向きに取り組んで今後の発展につなげてください。
※参考文献:『「日本苦情白書」のデータが実証する苦情対応実践マニュアル』(関根眞一著ダ/イヤモンド社)
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