バイト敬語「~のほう」話法 日本語のあれこれ(5)
皆さんはどうでしょうか?つい名詞のあとにバイト敬語の代表格である「~のほう」が口癖になっていませんか?気が付かないだけで意外に使っているのがこの言葉です。接客接遇研修でのビデオ撮りや電話応対研修での応対録音で実際に応対の言葉を聞いてもらうと「え~、こんなに使っていたなんて」という場面が多くあります。受講者が最も気づく口癖のひとつかもしれません。以前にも本ブログで書きましたが、敢えておさらいです。
~のほうをつけると丁寧に聞こえる?
「私のほうが説明させていただきます」と丁寧な表現として使っていると仰る人もいます。「お席のほうへご案内します」「のちほど担当のほうからご連絡先いたします」「ご住所のほうを教えていただけますか」「お支払いのほうをお願いします」「鈴木のほうは外出しております」など、あげればきりがありません。これだけ使っていると、「~のほう」は丁寧語だと認識しているのではないかと思ってしまうほどです。
でも、違和感がある人も多いのです
上記のような例では、本来使わなくてもよい言葉ですから、聞き手が拒否反応を起こします。また、「〜のほう」の多用は自信のなさをアピールしてしまっているようにも聞こえるので、要注意です。使わなくていいものを活用しての曖昧な表現はわかりにくく誤解を生むこともあります。明確な言葉を使うよう心がけけましょう。
それでは、どんな場合に「~のほう」を使ってもいいのか※
小林作都子著『そのバイト語はやめなさい』の中には広辞苑よりとして下記の事柄が書かれています。
①方角、向き 例:東の方
⓶ある部分、分野 例:体力のほうでは負けない
③並べていくつか考えられるもの 例:そばよりうどんのほうがいい
④話題のものをぼかしてその部面であることを言う語 例:設計のほうをやっている
⑤物事をする仕方
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