「女」と「おばさん」の違いとは?
6月7日に関東地方も梅雨に入りじめじめとした蒸し暑い日が続いています。こうなるとまた我が家では87歳である母のあの夏の声が次々に連発されます。「あっつ!」「もう暑いわ~」「なんでこんなに暑いの?!」「ひぇ~、もう干からびそう」「死んでしまうわ!」と!。この声は梅雨から初秋まで1日中聞こえてくるのです。
毎年のこととわかっていてもこの母の声を聞くとなぜかイライラして更に暑くなってしまいます。この時期以前読んだ茂木健一郎氏の著書「化粧する脳」のご本に「女とおばさんの違い」を見事に面白おかしく書かれているのを思い出します。その違いは決して若さとか見かけの問題ではないようです。今回はその本の中から1部ご紹介です。
中略、隠すのが上手い女性が「女」である。ところが、女性が「おばさん」化してしまうと、「隠す/見せる」のコントラストを欠いてしまう。それは顔の化粧の問題ではない。「言動」の問題である。時も場所も相手を選ばず、何事も包み隠すことをしなくなってしまうのだ。僕はこれを「無意識の垂れ流し」と名付けている。中略
例えば大勢の人が集まる場で、冷房の効きが弱いのか蒸し暑かったとする。そんな場面で「オバサン」は、会場に入ったとたん、声をあげてしまう。「あー、暑いわね、暑い。暑いわよねえ、暑い暑い。クーラーが壊れているのかしら。喉かわくわよね。ほんと暑い。ほんと暑い。窓、開けたほうがいいかしらね・・・」と。このように、思ったことを逐一言われ続けると、同席者にとってはノイズになってします。中略
「女」は、思ったことのすべてを口にしようとはしない。だから「この部屋暑いですね」と一言言ったとたん、周りの男たちはそわそわしはじめる。「何か冷たい飲み物を持ってこようか?」「窓、開けようか」。それとも、彼女はどこか外の涼しいところに自分と一緒に行きたがっているのかもしれない・・・。男はこういう状況になると、いてもたってもいられなくなる。彼女が発した「暑いですね」の一言の真意を探ろうと必死になってしまう。要は発した言葉に駆り立てられるのではない。隠された言葉に駆り立てられるのだ。後略
出典:『化粧する脳』/茂木健一郎著/集英社新書
●大変わかりやすい事例ですよね。研修講師である山本は話すことが仕事なので、いつも包み隠さずめいっぱい色々なことを話していて、いや話過ぎ?ここはもはや「おばさん」化の領域に達してしまっています。せめて、プライベートでは“しおらしく”、“口数少なく”「女」を演じ、男性陣に、いてもたってもいられなくなっていただけるよう努力したいと思います。
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