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2022年6月

2022年6月24日 (金)

ついつい甘いモノ💛に手が伸びてしまうのはなぜ?

今回は、『私たちはなぜ、犬を愛し、豚を食べ、牛を身にまとうのか、:カーニズムとは何か』という、変わったタイトルの本の中から、現代人は美容と健康によくないかも・・・と思いつつ、どうして甘いモノや脂っこいもモノに手を伸ばしてしまうのかの真因を探るお話です。

今日地球では、飢餓、戦争、テロでの死者を合計した数よりも多くの人が、なんと肥満と糖尿病で命をを落としています。普通の人はアルカイーダの攻撃よりもマクドナルドの食べ過ぎで死ぬ確率の方がはるかに高いということです。にもかかわらず、私たち人間はなぜ甘いモノや脂っこいモノに手を伸ばしてしますのでしょうか。

それは、私たちの感情や感覚の世界が現代的産業社会ではなく、数万年前のアフリカのサバンナにいた先祖の生きていた世界で繁栄するように進化したからなのだと著者は言います。五万年前、私たちの先祖がアフリカのサバンナを歩いていた時、よく熟している甘い果実がなる木を見つけたとしましょう。その状況で正しいと思われる反応は、近くの群れのヒヒに横取りされる前に、できる限りたくさんの果実をできるだけ早く食べることなのだそうです。

もし私たちの祖先が希少突然変異の遺伝子があって、甘くて脂っこい食べ物が嫌いだったら、恐らく生き延びることはできなかっただろうと。著者は、自宅の冷蔵をを開けてチョコレートケーキを見たら、DNAと脳の神経細胞は今が21世紀だということがわからず、未だにアフリカのサバンナにいると思ってしまうため、そのチョコレートケーキをどうしてもたべなければならないという欲求にかられるのだと記しています。

これと同じ原理が動物にも当てはまるそうです。子犬がじゃれて遊ぶのが好きなことを例に挙げると彼らはなぜ、そうするのでしょうか?なぜなら数万年前、犬の先祖である狼にとって遊びが生存に不可欠だったからなのだと。

狼は社会的生き物です。彼らは群れの仲間と協力し合うことによって生き延び子孫をを残すことができたのでした。多くの場合遊びを通して群れの中のルールを学びます。だから、ほかの子供たちとあまり遊びたがらない希少突然変異の遺伝子を持つ狼の子は、恐らく生きながらえることができなかったであろう、と。

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2022年6月 9日 (木)

BIG BOSSを自称していいかもしれない❤理由

2004年大リーグから日本のプロ野球・日本ハムに入団した新庄選手は香水の香りをさせたユニフォームを着てグランドにさっそうと現れたことが、前回のブログの大谷選手の逸話でも紹介した『プロ野球 元審判は知っている』(佐々木昌信著/ワニブックス)に書かれています。

どうやら最初の頃は変人扱いされたようですが、いつしかチームメイトの日本ハムの選手みんなにそれが飛び火して、次第に他の球団にも広がっていったそうです。そして今では12球団にいきわたり、いわゆる汗臭いということがグランド上でほぼなくなりました。

ちなみに新庄選手は甘い代わりだったそうですが、「この香水、なんていうブランドと聞かれると、さりげなく「シャネルです」と。「シャネル」が女性の口から出るのは自然でしょうが、これがプロ野球選手の口から発せられたのですから、聞いた方は意外性に驚き圧倒されたのでしょう。返した言葉は「さすが、高給取りだね」だったとか。

本の著者は元心配で、アンパイアを務める時はキャッチャーの真後ろでほぼ密着状態です。そのキャッチャーを代表して阿部慎之助選手(現在は巨人軍の二軍監督)の現役時代のことが紹介されています。阿部選手はなんと、お香の白檀の香りを漂わせていたそうです。戦略家と称されていた名キャッチャーのことですから、深遠な意図があってのことだったかもしれませんね。

選手の中には香水をプレゼントするのが得意な人もいて、チームメイトが好きな香りをプレゼントしてくれることもあったようで、プロ野球の世界もずいぶん様変わりしたと元審判は述懐されていました。ちなみに日本ハム時代の大谷翔平選手は「自分でブレンドする」と言っていたとか。

今日では香水が審判にも波及しています。審判は4人制ですから、試合前に4人整列するとお互い違う香りがすることがあり、若い審判の中には流行歌に登場するドルチェ&ガッバーナをつけるセンスの持ち主もいて様々な香りの協奏が演じられるとか。

新庄さんはドラフト4位で阪神に入団しましたが、阪神の選手時代に「ジーパンがはけなくなるから筋トレはしたくない」など、おしゃれに関しては既に一家言持っていたそうです。2009年MLBのニューヨーク・メッツへ入団し、その後移籍したサンフランシスコ・ジャイアンツでは日本ジ選手初のワールドシリーズ出場も果たしています。

印象的なプレースタイルや言動、立ち居振る舞いから「記録より記憶に残る選手」とも称され、いろいろな意味で球界に革命を起こしてきた新庄監督ですから、ユニフォームの香水革命ばかりではなく、自らBIG BOSSと名乗る資格があるのかもしれません。

参考文献:『プロ野球 元審判は知っている』(佐々木昌信著/ワニブックス)

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2022年6月 2日 (木)

大谷翔平選手が愛される❤理由

最近読んだ本に、大谷選手が日本でプレーしていた時代の興味深いエピソードが紹介されていました。

どちらかというと野球音痴の山本は、連日マスコミを賑わせる大谷選手の活躍ぶりについて、これまで外野席から眺めていた感じでしたが、大きく見方が変わりました。                                                            本のタイトルは『プロ野球 元審判は知っている』(佐々木昌信著/ワニブックス)です。最初のエピソードは投手と、その投げた球がボールかストライク化を判定するアンパイアとの関係性についてです。

投手としては、大谷選手以上かもと注目されているロッテの佐々木朗希(ろうき)投手とアンパイアとの間にトラブルめいたことが2022年4月22日にありました。このことについては専門家の解釈もさまざまなようで、とても難しい問題なのだということは私のような野球素人にもわかります。でも、こうしたトラブルは起きないに越したことはありませんよね。

トラブルにならないヒントが、大谷投手とこの本の著者である元審判の方の間にあったそうです。大谷選手が投手として登板していたある日のこと、著者の佐々木さんはアンパイアを務めていましたが、その日は四十肩による痛みがひどく、どうしても投げなければいけない場面で(イニング交代時にマウンドの投手に向かって)投げることができませんでした。

すると、そこに大谷投手が駆け寄って来て「肩、痛いでしょうから、ボール取りに来ました」と言ってくれたそうです。著者の佐々木さんは29年審判を務められたそうですが、このような気遣いをしてくれた投手は大谷選手だけだったそうです。ピッチャーとアンパイアの関係がこのようであればトラブルは起こりようがありません。

さて、次のエピソードは二刀流の大谷選手が打者としてバッターボックスに入るときのアンパイアとの関係性についてです。
大谷選手は打席に入るとき「佐々木審判、こんにちは」と、必ず苗字をつけて挨拶してくれたそうです。「こんにちは」と挨拶してくれる選手は他にもいたそうですが、苗字をつけて挨拶してくれたのは読売ジャイアンツからニューヨークヤンキースに移籍して活躍された松井秀喜選手の二人だけだったそうです。

松井秀喜選手といえば、当時のトーリ監督から初めて4番に指名された試合で打てませんでした。その試合終了後にトーリ監督のもとに行き「期待に応えられなくて申し訳ありませんでした」と謝ったそうです。長年大リーグで采配を握ってきたトーリ監督はその人柄に感動し、さらに信頼関係を深めたとの報道があったことも思い出されました。

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