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2022年9月22日 (木)

3人の野球監督からリーダーシップのあり方を考える

第30回U18(18歳以下)の野球のW杯で、日本は第28回大会(2017年)以来2大会ぶりの銅メダルを獲得しました。ヤクルト村上選手のホームラン記録がどこまで伸びるか、大リーグの大谷選手のMVP争いと、このところ野球の話題が豊富ですので、今回は野球チームの監督のリーダーシップについて考察を試みます。

リーダーシップを語る上でSL理論は欠かせません。Situational Ledership Theory の最初の頭文字を組み合わせたもので、「援助的行動」と「指示的行動」を2軸にとり、チームの成熟度に応じて「指示型」「説得型」「参加型」「委任型」の4つのカテゴリーに分類。状況に応じたリーダーシップのあり方を示したものです。

なお、筆者は野球の素人であり専門的な分類はできませんが、それぞれの監督の発言内容とその成果を基に仕分けを試みました(あくまで私見であり、勘違いがあればコメントなどいただければ有難く存じます)。今回取り上げるのは、10~20年までの少年野球チーム、今夏の甲子園チーム、そして連覇目前のプロ野球チームです。

最初に取り上げるのは、少年野球で華々しい成果をあげられた監督のリーダーシップです。この監督の名は鍛治舎巧(かじしゃたくみ)さんと仰いますが、『プロ野球を選ばなかった怪物たち』に登場します。アマチュア野球の世界では有名な方で、今夏の甲子園には出身高校(県立岐阜商業)の監督として出場されています。

2002年から13年間、少年野球チーム・オール枚方ボーイズを指導。この間全国大会で12回優勝。鍛治舎監督が選手にいつも言い聞かせていたことは、「90度のグランドでは君たちは満点。でも360度全てに気配りができないと日本一になれない」だったとか。これは「説得型リーダーシップ」

次は、ある意味では今夏の甲子園大会の主役だったかもしれない仙台育英高校の須江監督です。2017年12月に発覚した不祥事のあとに監督に就任した須江氏は、専門知識を持つスタッフの分業と練習のデータ化にこだわり、それらのデータを選手・スタッフと共有することで、押し付けでないチーム作りを進めたそうです。

その効果は「チームは一人のために、一人はチームのために」に通じる「つなぎの打線」という戦術に昇華したようです。甲子園での優勝監督インタビューでは「厳しい環境に耐えた全国の野球少年に拍手を」と言葉を結ばれました。この言葉に日頃の指導法が集約されていた気がします。こうした須江監督の姿勢は「参加型リーダーシップ」

最後は、プロ野球ヤクルトの高津監督です。高津監督の著書『二軍監督の仕事』に「プロ野球は『4番投手』でやってきた選手ばかり。だからプロになっても4番でエースだった時の気持ちを忘れたら絶対にうまくいかない」と。選手のプライドを傷つけることなく頂点を目指す指導法は「委任型リーダーシップ」なのでは。

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研修講師のチョットいい話/stand.fm

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