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2023年2月 6日 (月)

怒りを収める「呼吸法」と「漸進的筋弛緩法」

あなたは、怒りを感じたとき、どんなふうに表現しますか? 『感情の問題地図』(技術評論社)には以下の5例が紹介されています。「カッとする」「はらわたが煮えくりかえる」「頭に血がのぼる」「目くじらをたてる」「へそを曲げる」。どうでしょう、何か思い当りありませんか? そう! 身体の部位が含まれている表現が多いのです。

怒りを感じると身体は闘争モードになって、覚醒度が上がります。大事なものを守るためにはエネルギーが必要不可欠ですが、覚醒度が高い状態では冷静な判断力が失われています。せっかくのエネルギーを「机を叩く」などの衝動的な行動で消耗してしまうのではなく、冷静さを取り戻せるクールダウン法に振り向けるのが正しい対処法とのこと。

冷静な判断力を取り戻すためのクールダウン法について、同著では「呼吸法」「漸進的筋弛緩法」「カウンティング(数を数えて時間を稼ぐ)」「イメージ法(怒りが和らぐイメージ)」「リマインダー法(魔法の言葉)」の5種類が紹介されていますが、本稿では職場でもすぐにできる、「呼吸法」「漸進的筋弛緩法」の2つを取り上げることにします。

呼吸法は、「吸う」と「吐く」の長さの比率をコントロールすることで心を調節するものです。吐く秒数が長くなるほど、副交感神経が優位になりやすく、心身のリラックスができるようになります。『心の整えかた トップアスリートならこうする(NHK出版)』には「吐く」を長くするケースと、「吐く」を短くする 2つの呼吸法が紹介されています。

「吐く」を長くして、より深くリラックスする:緊張していたり、体が堅くなっていたりするときは、息を吸う割合と吐く割合を12にします。息を吸うときは4秒かけ、息を吐くときは8秒かけて、吐く時間を倍にするということです。最初は3回から5回ほどやってみましょう。副交感神経が優位になり、心や体が深く落ち着く方法です。

「吐く」を短くして、やる気を引き出す:落ち込んで、やる気が出ないときは、浅く速い呼吸をすると、交感神経が優位になり、やる気を引き出すことが可能になります。呼吸の比率を2対1に変えます。息を吸うときは4秒かけて、吐くときは一気に2秒以内で吐き出しましょう。これを3回から5回ほど繰り返してみます。

どちらの呼吸法も、慣れるまでは、秒数を数えることに集中してしまうかもしれませんが、練習を続けていくと意識的に数えなくても効果的な呼吸ができるようになるそうです。呼吸法とあわせて実践したいのが、筋緩和法です。これは、一つひとつの筋肉を意識的に収縮させ、その後で緩めていくリラクゼーション法です。

リラックスした身体の状態を認識するために最初に筋肉を収縮させます。例えば、「肩の力を抜いて!」と伝えても、「え、抜く? すでに肩の力は抜けていると思いますけど」という人が多く、なかなか力を抜けません。まず意識的に体に力を入れ、そして力を抜く。これを繰り返えすことで体の力が抜けている状態が理解できるようになるそうです。

参考文献:『過剰の問題地図』(関屋裕希著/技術評論社) 『心の整えかた』(田中ウルヴェ・京著/NHE出版)

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