3人の大物タレントが制作現場で発揮する人間力
2022年10月のTwitterツイートから。「朝、上司が『おはよう』と声がけしても無視する部下。考えた末に、上司が『○○君おはよう』と名前を添えてみたところ、その日を境に挨拶を返すようになった」というお話でした。今回は、よい人間関係を築くために、制作現場で見事なパフォーマンスを発揮している3人の大物タレントを紹介します。
一人目は、お笑い・司会者・俳優・映画監督として活躍中のコンビ「ウッチャンナンチャン」のウッチャンこと内村光良さん。関係者の間では有名なエピソードではあるらしいのですが、内村さんは現場で関わる様々なスタッフの「名前」を覚えて呼びます。一見些細なことのようですが、これが実はチームモチベーションにとって効果覿面なのだと。
テレビ収録や舞台で関わるスタッフは数十人からときに100人を超え、全員の名前を記憶することは容易ではありません。その点、内村さんは番組ディレクターなどはもちろんのこと、アシスタントや照明スタッフに至るまで、それぞれのメンバーの名前を覚え、「○○さん、おはよう」「〇〇さん、これってどうですか?」というように話しかける。
リーダーが働く仲間、チームメイトを名前で呼ぶことは、相手の尊厳を尊重する行為とみなされる。そもそも人にとって「名前」とは、あなたがあなたであることを認められる〝アイデンティティ〟の根幹。だからこそ、リーダーがメンバーの「名前」を覚えて呼ぶことは「他の誰でもないあなた」を特定することになり、親愛や敬意の表明に繋がります。
次は、昨年のNHK大河『鎌倉殿の十三人』で主役を演じた小栗旬さん。鈴木奈穂子アナが番組公式インスタグラムで、《100人以上いるスタッフの顔と名前を覚えるなど『どの現場でもいつも通り。自分ができることをしている』とサラッとおっしゃっていたのが頼もしくて。小栗さんのようなリーダー、職場に1人いてほしい…!》と興奮気味に投稿。
その一方で、小栗さんは「毎日、出演者やスタッフに配るマスク(小栗さんの遊び心)にひと言メッセージを書いていたそうです。“今日は何が書かれているのかな?”と楽しみにしている人も多かったとか。小栗さんのこのようなスタッフへの気遣いは、ご自身がまだ20代前半のとき、『人の名前はちゃんと覚えなさい』との父親の教えに基づくそう。
最後はこのところ存在感を高めている吉高由里子さん。2023年2月24日(金)の『朝日新聞』朝刊「撮影5分前」に「恋され愛される座長」(番組プロデューサーのコラム記事より)が掲載されました。そのまま引用すると、「現場が恋する人がいる――。ドラマ『星降る夜に』で産婦人科医・雪宮鈴を演じる我らが座長・吉高由里子のことだ。」
「彼女はすべてのスタッフの名前を記憶している。撮影初日からスタッフ表を片手に読みがなを確認する姿に、驚かされた。極寒の過酷なロケで緊迫した時も、あえておどけて現場を笑いに包んでくれる。自分の疲れを見せることはなく、誰かの疲れは見逃さない。それでいてカチンコが鳴った瞬間に涙を流し、息をのむような芝居を見せる。」
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