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2024年1月

2024年1月28日 (日)

クレーム対応のフィードバック手法、その他

☆事実フィードバックと感情フィードバックと要約フィードバック

【事実フィードバック】は相手の話している事実をとらえ、その事実を相手の言葉通りに返していくことです。事実を確認し、相手の話を促進する役目を持ちます。

【感情フィードバック】は、相手が話しているときに生じている感情をとらえ、その感情を自分の言葉で返していくことです。相手の気持ちを理解していることを伝える役割やお互いの心の絆を強める役割をします。

【要約フィードバック】は相手との会話内容を自分の頭の中で要約し、これを事実・感情のフィードバックの後に、会話のまとめとして相手に伝えることです。要約することでそのことで内部を修正する回路が形成され、外部に対してより正確な状況把握ができるようになります。

 

☆クレームに対する3つのフィードバック事例

  • 「お宅を信用して今まで商品を買ってきたのに!」

【事実フィードバック】

「私どもを信用してくださっていただいておりましたのに…」

【感情フィードバック】

「△△様のご期待を裏切ってしまい、誠に申し訳ございません」

【要約フィードバック】

「長年、私どもを御贔屓いただいてきたにもかかわらず、この度は△△様のご期待に沿えませず、誠に申し訳ございませんでした。つきましては・・・」

 

 ☆クレーム対応に有効な「オープン質問(左)」と功罪半ばの「クローズ質問(右)」

「どのようなことがあったのでしょうか?」⇔「荷物が届いていないのですか?」

「状況を教えていただけますか?」⇔「商品にひびが入っていたのですか?」

「いかがなさいますか?」⇔「「AとBのどちらにしましょうか?」

「どのようにさせていただきましょうか?」⇔「今からお伺いしてもよろしいですか?」

オープン質問は相手に自由な回答を促す質問。答える幅が大きく、多くの情報を収集することが可能なため、何らかの新たな話題のきっかけを探すことに向いている。一方、クローズ質問は確認のために使用する質問で、誘導性が高く、時間短縮や引っ込み思案なタイプの人との会話には向いている。しかし、使いすぎると会話が不完全燃焼の危惧も。

 

☆会話を「ドッチボール」ではなく「キャッチボール」に

会話はキャッチボールによくたとえられます。相手の話をよく聞き、相手の質問に的確に答えながら、自分の話をするのがキャッチボールです。双方向のコミュニケーションを成立させるということです。これに対して、一方的に自分の意見、要求をぶつける(対抗戦で、相手チームメンバーをコートから除外するために投げる)のがドッチボール。

「送ってもらった商品が不良品だ」のクレームに「その商品を送ってください。新しいものに交換します」はドッチボールのボールのぶつけ合いに近い。しかし、「申し訳ございません。お手数ですが、商品をこちらまで、送っていただけますでしょうか。到着を確認次第、すぐに新しいものをお送りさせていただきます」となると、キャッチボールが成立。

※参考文献:『クレーム応対 聞く技術 断る技術』(玉本美砂子著/ぱる出版刊)

『頭がよくなる! 要約力』(斎藤孝著/筑摩書房刊)

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2024年1月23日 (火)

海軍カレーの都市伝説とカツカレー物語

日本のカレーは海軍発祥の説が広く語られているが、どうやらこれは都市伝説のひとつらしい。というのは、明治5年(1872年)に刊行された『西洋料理指南』というレシピ本に、すでにカレーが登場していることと、翌年(明治6年)には陸軍幼年学校でライスカレーが昼食に供されていたとの記録がある。これかのことから海軍説には疑問が残る。

明治時代、白米中心の食事をとっていた日本海軍では、ビタミンが欠乏して起こる脚気が深刻な問題となっていた。 そこで栄養改善のため導入されたのがイギリス海軍で提供されていたカレー風味のシチューにとろみをつけたカレーであった。

とはいえ、カレーの普及には海軍が大いに貢献していることは間違いなさそう。伝えられるところでは、明治時代、白米中心の食事をとっていた日本海軍では、ビタミン欠乏に起因する脚気が深刻化した。そこで栄養改善のため導入されたのがイギリス海軍で提供されていたカレー風味のシチューにとろみをつけたカレーであったのだ。

そのカレーの具がたまねぎ、にんじん、ジャガイモ、肉と相場が決まったのは、東郷平八郎がイギリスに留学中ビーフカレーを大いに気に入り「肉じゃが」を考案した。その後、海軍のシェフがカレーに何を入れていいか分からず「肉じゃが」を応用した。元水兵たちが料理屋を開いたり自宅で作ったりして、〝海軍のカレー〟が世間に広がったらしい。

発祥が不明確なカレーに対し、「カツカレー」には元祖を名乗る3店があると、20231225日『日本経済新聞 夕刊』が、「なるほど! ルーツ探検隊」で〝カツカレー発祥に3つの説〟を報じている。この記事によると、開発時期は異なるが、浅草、銀座、新宿にそれなりの根拠(常連客に著名人)を持った老舗が存在するとしている。

 まずは、常連に渥美清氏、永六輔氏が登場する浅草寺裏の河金で、「元祖かつカレー河金丼」を店頭に大きく掲げている。店主の河野貴和さんは誕生について「カツレツやカレーライスなどの洋食屋台として始めたのが大正7年(1918年)。お客さんから「さっと食べられるようにカレーにカツをのせてくれ」と頼まれ、創業時からメニューにあったと。

次は、常連に石原裕次郎氏、歌手のKANが登場する、1947年(昭和22年)創業の老舗洋食店・銀座スイス。この店でのカツカレー誕生のきっかけは、元プロ野球選手・千葉茂氏の一言「カレーとカツを一緒にしてくれ」だったそう。銀座スイスの創業日は222日で、この日を「カツカレーの日」として記念日登録し、認定されているとのこと。

最後は、常連に三国連太郎、柴田錬三郎氏が登場するのは、1921年(大正10年)新宿に創業で「昔ながらのあたらしい味」を掲げるとんかつ店「王ろじ」。店主は「とんかつ」という名称は「うちが最初に使ったとフレンチシェフだった父は言っていましたが、カツカレーを出したのは昭和30年代前半だと思います」。また「とんかつ」の名称も元祖だと。

※参考資料&文献:Wikipedia「海軍カレー」

『ニッポン「もの物語」』(夏目幸明著/講談社刊)

『日本経済新聞』(20231225日夕刊)「なるほど! ルーツ探検隊」

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2024年1月16日 (火)

「ありがとう」は「スペシャルワード」

某大手生保が、3095人を対象に「あなたを笑顔にしてくれる言葉はなんですか?」というアンケートを以前実施した。すると、第1位「ありがとう」48.4%、以下「大好き」9%、「愛している」25%、「がんばっている」2.3%だった。また、NHK放送文化研究所の調査によると「日本人の好きな言葉」の第1位も「ありがとう」が67%だった。

大ベストセラーとなった『水は答えを知っている』の著者、江本勝氏は、著書のなかで水を入れたコップに向かって「ありがとう」と声をかけた場合と、「ばかと声をかけた場合とでは、顕微鏡で見た水の決勝の形が大きく変わっていたという事実を発見した。ちなみに、わたしたちの身体は、体重の6070%が水分でできています。

実験では「ありがとう」と声をかけると雪の結晶のようなきれいな形になり、「ばか」だと結晶が崩れた形になっています。ほかにもプラスの言葉をかけるときれいな結晶になり、マイナスの言葉をかけると結晶はぐちゃぐちゃに崩れてしまいます。体重の6070%が水分なので、キラキラのきれいな結晶のどちらがいいか答えは決まっている。

「ありがとう」という言葉の最大の効果は、相手がこの言葉を聞いてから3秒以内に販促活動時間が得られることらしい。人間は嬉しいことがあると、脳の深層部から快感ホルモン「ドーパミン」がにじみ出る。ドーパミンは体全体を幸せな気分に包んでくれるが、その効果は3秒間しか持続しないので、「鉄は熱いうちに」打たなければならない。

ストローク理論は、米のエリック・バーンらによるコミュニケーション理論。タッチされると、私たちはその相手に好感を持つが、最近はセクハラにもなりかねないので、相手の「心」に触れることがより望ましい。そのためには、心のこもった「一言」が有効。基本は、「ありがとう」の感謝の言葉と、「おはよう」「こんにちは「」さようなら」の挨拶。

昨年末の30日に急逝した八代亜紀さんには『あなたにありがとう』(あ・うん刊)という著書がありました。また、歌手生活50周年コンサートは~ありがとうを 私から~でした。八代さんは、コロナで外出や家族との面会も難しくなったお年寄りを喜ばせようと、月に1回オンラインコンサートを病気療養に入る昨年9月まで続けておられました。

松田聖子さんのアニバーサリーコンサートのことがある本に紹介されています。聖子さんは最後の曲の前に、客席に向かって「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、最後の曲のイントロが流れ始めたとき、わざわざバンド演奏を中断し、客席に向かって涙ながらにこう言いました。「もう一度だけ言わせてください。皆さん、本当にありがとう」。

100%好かれる1%の習慣』(松澤萬紀/ダイヤモンド社刊)

『もうひとつの幸せ論』(小林正観著/ダイヤモンド社刊)

『自分をよろこばせる習慣』(田中克成著/すばる舎刊)

『プロフェショナル 電話力』(恩田昭子著/日本実業出版社刊)

『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』(箱田忠昭著/フォレスト出版刊)

『図解 意のままに人を引き寄せる心理戦術』(内藤誼人著/KKベストセラーズ刊)

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2024年1月11日 (木)

「目隠しテスト」で垣間見る消費者心理

流通用語辞典によると「目隠しテスト」(別名ブラインド・テスト)は、商品についているメーカー名、あるいはブランドを伏せて、被調査者に与え、商品のよしあし、メーカー名あるいはブランドを当てさせる方法。被調査者がもっているイメージ、メーカー・イメージなどを取り除くことができ、純粋に近い形でテストができる特色がある。

「目隠しテスト」の代表的な事例としては、「コーラ」のブラインド・テスト(ペプシチャレンジ)があります。米国では1970年代、日本では1980年代に実施された「飲み比べキャンペーン」がそれです。中年以上の方であれば、日本では珍しいタイプのTVマーシャルがあったことを、記憶している方もいらっしゃることでしょう。

「ペプシチャレンジ」は、一般消費者を対象に、ペプシコーラと別のコーラ(もちろん、「コカ・コーラ」でしたが)をブランド名称を隠した形で飲み比べしてもらい、どちらが好きかを言ってもらいました。結果はテストに参加した70%が「ペプシ」を選びました。自称「コカ・コーラ愛好家」でさえ「ペプシのほうが好き」と答えた方が多かったのです。

この調査でわかったことは、味の評価ではペプシに軍配が上がっても、消費者の多くが「コカ・コーラ」を選んでしまうという現実でした。コカ・コーラはNY20万人対象の味覚テストでペプシコーラより味がよいが、「クラシック」はまずいと判定されたため、「ニューコーク」を発売したが、数か月後に撤回するという大失態を演じることになった。

ブラインド・テストはコーヒーでも行われている。マクドナルドは、バーガーキングとともに、『コンシューマーレポート誌』が実施したコーヒーの味覚テストで、スターバックスとダンキンドーナツを打ち負かした。同誌は、マクドナルドの「プレミアムローストコーヒー」には「欠陥がない」と宣言し、財布にやさしいと宣言したとのこと。

「マクドナルドを試してみてください。マクドナルドが一番安くて最高でした」とConsumer Reports3月号で述べています。スターバックスは、カフェインの群衆の中で最も声の大きいファンクラブを持っているかもしれませんが、「強いが、目を開けるどころか涙が出るほど焼け焦げて苦い」と報告書に書かれているとか。

ブラインド・テストの意味について、スタンフォード大学の神経経済学者であるバーバ・シブは、「商品に対しての予想がいったん動き始めると、実際、人の行動に影響を及ぼすことになります。理性的な脳が現実を歪め、他の選択肢を考えられなくするのだ。感覚的な脳から生まれた信用できる意見に耳を貸さず、自ら間違った仮説に従ってしまう」と。

日本の事例としては、東京都の水道水とミネラルウォーターの飲み比べキャンペーン(2017年実施結果より)がある。東京都水道局は、数万人に目隠しテストを行い、毎年結果を公表している。2017年は約3万人が参加し、結果は「水道水の方が美味しい」39.1% 「ミネラルウォーターの方が美味しい」41%、「どちらも美味しい」19.8%だった。

※参考文献等:■https://www.seminarjyoho.com/article/setsuyaku/3599

https://www.seattletimes.com/nation-world/a-bitter-shot-for-starbucks-mcdonalds-wins-taste-test/

『売れるもマーケ 当たるもマーケ マーケティング22の法則』(アル・ライズ&ジャック・トラウト著/東急エージェンシー出版部刊)

『一流のプロは「感情脳」で決断する』(ジョナ・レイラー著/ アスペクト刊)

『なんで、その価格で売れちゃうの?』(永井孝尚著/ PHP研究所刊)

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