「ありがとう」は「スペシャルワード」
某大手生保が、3095人を対象に「あなたを笑顔にしてくれる言葉はなんですか?」というアンケートを以前実施した。すると、第1位「ありがとう」48.4%、以下「大好き」9%、「愛している」2.5%、「がんばっている」2.3%だった。また、NHK放送文化研究所の調査によると「日本人の好きな言葉」の第1位も「ありがとう」が67%だった。
大ベストセラーとなった『水は答えを知っている』の著者、江本勝氏は、著書のなかで水を入れたコップに向かって「ありがとう」と声をかけた場合と、「ばかと声をかけた場合とでは、顕微鏡で見た水の決勝の形が大きく変わっていたという事実を発見した。ちなみに、わたしたちの身体は、体重の60~70%が水分でできています。
実験では「ありがとう」と声をかけると雪の結晶のようなきれいな形になり、「ばか」だと結晶が崩れた形になっています。ほかにもプラスの言葉をかけるときれいな結晶になり、マイナスの言葉をかけると結晶はぐちゃぐちゃに崩れてしまいます。体重の60~70%が水分なので、キラキラのきれいな結晶のどちらがいいか答えは決まっている。
「ありがとう」という言葉の最大の効果は、相手がこの言葉を聞いてから3秒以内に販促活動時間が得られることらしい。人間は嬉しいことがあると、脳の深層部から快感ホルモン「ドーパミン」がにじみ出る。ドーパミンは体全体を幸せな気分に包んでくれるが、その効果は3秒間しか持続しないので、「鉄は熱いうちに」打たなければならない。
ストローク理論は、米のエリック・バーンらによるコミュニケーション理論。タッチされると、私たちはその相手に好感を持つが、最近はセクハラにもなりかねないので、相手の「心」に触れることがより望ましい。そのためには、心のこもった「一言」が有効。基本は、「ありがとう」の感謝の言葉と、「おはよう」「こんにちは「」さようなら」の挨拶。
昨年末の30日に急逝した八代亜紀さんには『あなたにありがとう』(あ・うん刊)という著書がありました。また、歌手生活50周年コンサートは~ありがとうを 私から~でした。八代さんは、コロナで外出や家族との面会も難しくなったお年寄りを喜ばせようと、月に1回オンラインコンサートを病気療養に入る昨年9月まで続けておられました。
松田聖子さんのアニバーサリーコンサートのことがある本に紹介されています。聖子さんは最後の曲の前に、客席に向かって「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、最後の曲のイントロが流れ始めたとき、わざわざバンド演奏を中断し、客席に向かって涙ながらにこう言いました。「もう一度だけ言わせてください。皆さん、本当にありがとう」。
『100%好かれる1%の習慣』(松澤萬紀/ダイヤモンド社刊)
『もうひとつの幸せ論』(小林正観著/ダイヤモンド社刊)
『自分をよろこばせる習慣』(田中克成著/すばる舎刊)
『プロフェショナル 電話力』(恩田昭子著/日本実業出版社刊)
『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』(箱田忠昭著/フォレスト出版刊)
『図解 意のままに人を引き寄せる心理戦術』(内藤誼人著/KKベストセラーズ刊)
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