有史以来最大の媒体はクチコミ
クチコミに関するグッドマンの法則
・苦情を言ってくるお客様は、26件のうちの一人と分析しています。つまり同じ思いのお客様が他に25人もいることになります。
・苦情の感情を持ったお客様は、そのことを平均して9~10人に話します。
・その結果、一件の苦情の申し出があったとき、250人前後の方が何らかの苦情を知っていると思った方がよいのです。
ケーキ店選択時、どちらのメッセージに影響されるか(全国の消費者1000人調査)
A 「あの店のケーキ、最高の美味しさなの(口コミ)」87%、
B 「当店のケーキは、最高の美味しさです(広告のイメージ)」13%
媒体別「情報」の信頼度
(口コミ)は・・・・・(とても信頼できる)10%(信頼できる)60%、(どちらともいえない)28% (信頼できない)2% (まったく信頼できない)0%
店頭で見る情報・・・・(とても信頼できる)3%、(信頼できる)42%、(どちらともいえない)48% (信頼できない)6% (まったく信頼できない)1%
インターネットの口コミ情報・・・・・(とても信頼できる)2%、(信頼できる)39%、(どちらともいえない)49% (信頼できない)9% (まったく信頼できない)1%
店員から聞く情報・・・・・(とても信頼できる)1%、(信頼できる)31%、(どちらともいえない)57% (信頼できない)10% (まったく信頼できない)1%
マスコミに取り上げられた情報・・・・・(とても信頼できる)1%、(信頼できる)27%、(どちらともいえない)50% (信頼できない)17% (まったく信頼できない)5%
企業の広告・・・・・(とても信頼できる)0%、(信頼できる)14%、(どちらともいえない)64% (信頼できない)10% (まったく信頼できない)2%
参考までに「情報」別に5段階評価の上位2ランク(とても信頼できる)と(信頼できる)を合算した数値を「信頼できる」に置き換えると、
友人・知人からの情報(口コミ)70% 店頭で見る情報 45%
インターネットの口コミ情報 41% 店員から聞く情報 32%
マスコミに取り上げられた情報 28% 企業の広告 14%
クチコミはどのように広がるか
マイケル・カファキーは「クチコミは…堂々と、だが静かに広まっていく。その間、広告業者たちは、クチコミと同じくらい劇的な効果をあげる広告をつくろうとがんばるが、結局うまくいかない。市場にはハイテクを駆使した誇大広告があふれている。クチコミとは、そうした広告をふるいにかけるため、我々の脳が備えたローテク技術なのである」。
クチコミが受け手の態度に与える影響
クチコミには、既存の考えを補強する働きだけではなく、意見を変更させたり、新たな意見や態度を創出させたりする働きも含まれる。
アトキン(Atkin,1962)の実験では、利用スーパーを変更した人のうち、理由が広告にあった人は48%であったのに対して、クチコミにあった人は80%に上った。
(文中「クチコミ」と「口コミ」併用は原典尊重のため)
※参考文献『苦情学』(関根眞一著/ 恒文社刊)
『小が大を超えるマーケティングの法則』(岩崎邦彦著/日本経済出版社刊)
『コトラーのマーケティングコンセプト』(フィリップ・コトラー著/東洋経済新報社刊)
『新マーケティング・コミュニケーション戦略論』(亀井明宏&ルデイィ-和子著/日経広告研究所刊)
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