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2025年12月

2025年12月24日 (水)

クロスワードパズルは脳を活性化する⁉

クロスワードパズルには、驚きの効果があった! 英エクセター大学の調査によれば、クロスワードパズルをやると脳が若返るというのだ。5093歳の実験参加者19078人に、14種類の判断力を調べるテストをやってもらった。すると、ふたん、クロスワードパズルや、数字パズルをしている参加者は、やらない参加者にくらべて、脳の年齢に差がでた。

短い時間の記憶(短期記憶)を調べるテストでは8歳、文章から推理力を試すテストではなんと10歳も、脳の年齢が若かった。つまり、クロスワードパズルは、脳の若さを保つための、脳トレーニングになる。さらにほかの研究では、進行の早い認知症の患者が、定期的にクロスワードパズルを解くことで、記憶を失う速さが2.54年分遅くなったという例も。

単語パズルと数字パズルで違う結果に!

クロスワードパズルのような単語パズルをよくやる人は、文章からの推理力や注意力が優れていた。いっぽう、数字パズルをよくやる人は、自分が経験したことを長く覚えている力が優れていた。パズルの種類によって、脳に与える効果が違うというわけだ。

以上、『脳のなかのビックリ事典』(四本裕子監修/ポプラ社刊)より

クロスワードパズルの歴史

クロスワードパズルが日本に伝わり、広まったのは、1925(大正14)年3月、雑誌『サンデー毎日』に掲載されて以降。38日号の記事のタイトルは「新知識遊戯『嵌め字』クロス・ワード・パヅル」。これに続いて「時事新報」。サンデーの約半月後の1925316日日曜版「時事漫画」に「十字語判断」の名で初めて掲載され、懸賞付きで出題された。

のちにサンデー毎日も懸賞を付けた(応募数は4万通を超える)事でクロスワードパズル人気に拍車を掛けた。三番手となったのは「文藝春秋」で、19256月号に初めて掲載された。一方で、人気が過熱するあまり、新聞に偽のクロスワード懸賞広告を載せて、応募者から景品の送料をだまし取る詐欺が相次ぎ、最初の流行は1年ほどで収束した。

クロスワードパズルの魅力とは

「カギから思い浮かぶ言葉と実際の答えが、伝言ゲームのように少しズレる。そんな時こそ面白い」と専門家。たとえば「割らないと食べられないもの」と聞いて「たまご」を連想する人もいれば、「わりばし」の人も。シニアが知っている単語を、若者が知らなかったり、その逆もあったり。「言葉の知らない側面と出会え、言葉と仲良くなれるパズルなのだ」と。

「パズル学」の東田大志博士(41)は、「クロスワードは他のパズルより、他者とのコミュニケーションが生まれやすい」と語る。欧米の都市部で流行した当初から、新聞片手にクロスワードを解く通勤客が、隣り合わせた人たちからあれこれ口を出され、会話や交流が生まれたという。会社内で解けば同僚との、家庭内で解けば家族との、話のタネになる。

ところで、賞品のような報酬、ご褒美があった方が、パズルを解きたくなるものなのか? 東田さんによると、動物にパズルを解かせる実験では、解けた時に報酬を与えた個体と、与えなかった個体とでは、報酬を与えなかった個体の方が、よりたくさん問題を解いたという。解けた時の快感そのものが報酬となり、更なる知的欲求を育むのだろうか。

参考媒体:『脳のなかのビックリ事典』(四本裕子監修/ポプラ社刊)

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2025年12月15日 (月)

保護犬も子どもも 安心できる居場所を(2025/2/20『朝日・夕刊』より)

茨城県来栖市を中心に動物保護活動(ボランティアの松本恵美さんが2021年に活動をスタート)に取り組むNPO法人(わんにゃんレスキューOHARNA)が、新シェルター建設に向けて支援を募っている。保護犬に快適な場所であるのに加え、地域の子どもたちの居場所になることも目指している。

運動開始時、来栖市は動物指導センターに収容される犬の数が茨城県内で最も多かった。松本さんは22年から行政や住民、動物保護団体と協力し、市内で収容される犬を5年でゼロにしようと、野犬の保護や正しい飼い方の啓発活動などを続けてきた。21年度に119匹の犬が動物指導センターに収容されたが、23年度には47匹まで減らすことができた。

保護活動を支えるボランティアには小中学生もいて、「学校に行けていない」と打ち明けてくれる子もいる。活動を続けるうち、学校に行けるようになるなど小中学生の成長する姿を目の当たりにすることも。犬や猫の世話を通じ、ありのままでいいことや必要とされることを実感してくれたのではないか。松本さんはそう考え、環境造りの思いを新たにした。

天皇家で愛育されている(いた)保護犬・保護猫のこと

天皇ご一家の写真にしばしば登場するワンコ(犬)がかわいいと注目されていた。ロイヤル・ワンコの名前は由莉(ゆり)ちゃん。2009年生まれで、動物病院で保護されていた犬を生後2カ月の時に譲り受けたもので、血統書付きの犬ではなく、雑種だったが、2025年6月26日に老衰で死んだ。

ご一家はこれまで、猫の「みー」と「セブン」を飼われていたが、昨夏に「みー」が息を引き取った。残った「セブン」が寂しくならないようにと、「美海」を引き取ることを決められたという。美海は三毛猫の雌。今年8月(生後4カ月半)、保護団体から動物病院を通じて、ご一家が譲り受けられたという。

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2025年12月 8日 (月)

ピカチュウだけが世界共通キャラ名の謎

アニメやカードで子どもたちに人気のある『ポケットモンスター(ポケモン)』の主人公「ピカチュウ」は、稲妻を表す「ピカリ、ピカッ」といい擬態語と、ネズミの鳴き声を模した「チュー」という擬声語がくっついてできた合成語である。高圧の電気をピカッと放って相手を攻撃するネズミの特徴をうまく組み合わせている。

仮に日本語に擬声語や擬態語がなかったら、ピカチュウは何と呼ばれていただろう。「電ネズミ」や「稲妻ネズミ」とでも呼ばれていただろうか。あるいは怪力や剛力という普通名詞から「カイリヤー」「ゴーリキー」というポケモン名が生まれたように、稲妻やネズミという単語をもとにして「イチビー」「ネズミ―」と命名されていただろうか。

ポケモンが世界中で人気を博す中で、多くのポケモンが日本語版の名前から外国語版の名前へと呼び方を変えていったが、ピカチュウだけは世界中とこへ行っても「ピカチュウ」と呼ばれている(英語では語頭にアクセントを置く)。「ピカチュウ」が「ピカッ」「チュー」というオノマトペの合成語であるために、名称を変える必要がなかったのであろう。

キャラクター名では彦根市の「ひこにゃん」も同様である。「ひこ」は彦根の彦であるが、「にゃん」は猫の鳴き声を模倣した。「ニャンニャン」からきている。彦根の猫だから「ヒコニャン」という名前がつけられたわけだが、これが「ひこねこ」ではドラ猫や野良猫のような普通名詞のようで、「ひこにゃん」が持つ愛らしさやリズム感は伝わってこない。

動植物の名前にしても、「郭公(カッコウ)」「ぺんぺん草」「ミンミンゼミ」「ガラガラヘビ」など、オノマトペに由来しているものが数多く存在する。いずれも国語辞典に載っている馴染み深い語である。擬声語や擬態語がなかったら、ぺんぺん草は「なずな」、ガラガラヘビは「クロタルス」といったように、それぞれ正式名称で呼ばれていただろう。

日本語の中でオノマトペが際立って多くみられるのが童謡。『犬のおまわりさん』(佐藤義美作詞)では「ニャンニャンニャン」「ワンワンワン」、『おつかいありさん(関根栄一作詞)では「ごっつんこ」「ちょんちょん」などのオノマトペが出てくる。オノパトペがなかったら、これほどまでに子どもたちに慕われる歌にはならなかったのではないだろうか。

「モフモフ」はいつ頃生まれたか

2007年に出版された小野正弘氏他による『日本語 オノマトペ辞典』には、4500語の擬音語・擬態語が収録されているが、「モフモフ」は収録されていない。一方で、宇野良子氏らがウェブコーパスを調査したところ、2006年から2009年に使用頻度が多かった新動詞の上位900語の中に「モフる」があったとしている。

また、「モフる」は「モフモフ」から作られた新動詞であるとし、「モフモフ」の意味として、「犬・猫の毛や頬ずりするものの感触」、「スコーンやメロンパン等の食感」、「魚やゲームキャラクターなどが緩慢に動く様子」が挙げられている。「肉球の隙間に毛がモフモフしています。」というように使う。

いま主流になっている動物に対するモフモフの使用は、20032004年ごろに2ちゃんねるで『「もっふ」と遊ぼう!』といった形で見られ始め、ついに、2010年女子中学ケータイ流行語にエントリーされた。2017年当時、モフモフと検索すると、パンに対するより動物について使われている事例が多い。

参考文献:『オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで』(窪園晴夫編/岩波書店刊)

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2025年12月 2日 (火)

絵本選び、9ポイントと大人の勘違い

『非認知能力をはぐくむ 絵本ガイド180』より、絵本選び9つのポイント

1)忍耐力をはぐくむ

絵本の主人公が頑張る姿、逆境に立ち向かう姿を描いているものを選びました。子どもたちはここに自分を重ねて疑似体験をします。その積み重ねが忍耐力もはぐくみます。

2)自己抑制をはぐくむ

絵本は「ただ楽しく」読むものです。その中で自己抑制という真逆の力をはぐくむことは、難しく思えますが、発想の転換が必要です。

3)目標への情熱をはぐくむ

目標を見つけて、追いかけ、達成する……。この光景を描いた絵本を読むことは、過程と達成感の疑似体験につながり、読み手の情熱を加速させる可能性があります。

4) 社交性をはぐくむ

子どもたちは日々のやり取りの中で、社交性をはぐくんでいます。誰かと一緒に遊ぶ内容の絵本や、人の中に自分がいると感じられる絵本からも、そのバランス感覚は養われます。

5) 敬意をはぐくむ

絵本では、誰かのしていることや生き様を垣間見られる時があります。ただの楽しみとして絵本を読んでいても、知らず知らずその光景から敬意のベースができていきます。

6) 思いやりをはぐくむ

思いやりの光景を描く作品や、登場人物に自分を重ねて思いやりを受け取れる作品を選びました。

7) 自尊心をはぐくむ

「私はこのままで大丈夫だ」「他の人と違っていてもいいんだ」「自分の仕業はこの世界にちゃんと影響を及ぼしているんだ」と思えることが、自尊心の内訳ではないでしょうか。

8) 楽観性をはぐくむ

「あはは」と笑えるもの。「私ならできるはず」という感覚を抱けるものを中心に選びました。自己を超越する存在を知ることや、多様なアイデアを考えることも、楽観性を支えます。

9) 自信をはぐくむ

「できた!」の実感を自分に味わえる作品を選びました。

 

『選書眼を育てる60冊の絵本リスト」』より、絵本への大人の誤解

その1 長い話は聞けない

子どもは、1歳半ごろから5歳ぐらいの間に爆発的に多くの言葉を覚えます。聞いたり話したりすることを全身で楽しみながら、手あたり次第、言葉を丸呑みにします。だからこそ、この時期に、楽しく整った日本語をたっぷりと聞かせる必要があるのです。

それに、子どもは、少々長い話でも「だれが、どうした」がはっきりとわかり、起承転結のある筋なら、登場人物の動きを追いながら先を予想して聞くことができます。

その2 地味な絵の本は楽しめない

図柄が大きくて色合いが強く、遠目が利くことが、絵本を選ぶ観点として一番大事だと思われているようですが、子どもは、おとなが思っているほど色合いや画風にこだわりません。きれいでかわいい絵本を好むのは、むしろ大人の方で、子どもの好みと思われているのは誤解です。

その3 怖い話が大好き(怖い本をせがむ幼い姉妹に対する図書館司書体験から)

子どもたちは、多かれ少なかれ漠然とした不安を抱えながら生きているのではないでしょうか。保護者がいなければ生きてはいけない。子どもという弱い立場を無意識のうちに心細く感じることがあるのだと思います。言葉足らずに「怖い本」としか言えませんが、その真意は、おどろおどろしいものを見たいというのではありません。怖さに打ち勝つための力が湧くような本を求めているということだったのです。

参考文献:『非認知能力をはぐくむ 絵本ガイド180』(寺島知春治著/秀和システム刊)

『子どもに定番絵本の読み聞かせを「選書眼を育てる60冊の絵本リスト」』(尾野三千代著/児童と予感研究会刊)

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