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2026年8月

2026年8月18日 (火)

アニメとゲームソフトで同窓会を考察 『同窓会に行けない症候群』(鈴木信行著/日経BP刊)より

この本の前文に「今、日本には、2種類の人間がいる。同窓会に行ける人と、行けない人だ」と。その背景を「同窓会に行けない事情」として4章に分けて解説している。

1章「会社で出世しなかった」 第2章「起業して失敗した」 第3章「『好き』を仕事にできなかった」 第4章「『仕事は何か』が見つからなかった」

「はじめに」より「同窓会崩壊」を国民的アニメに例えて考える

『ちびまる子ちゃん』から、昭和の時代と今の同窓会の参加状況をイメージしてみます。通巻発行部数3000万部以上、テレビアニメ資料率1位(39.9%、19901028日)という空前のヒット作品の土台は、作者である故・さくらももこ氏の小学生時代の体験にあると言われ、舞台となる「入江小学校34組」には個性豊かな生徒たちが多数登場します。

彼らの同窓会は盛り上がったのか、閑散としたのか

仮に、34組の仲間が現在70代の「昭和世代」(34組在籍時は昭和30年代と仮定)だとすれば、同窓会は「参加はまる子ちゃん以下8名、不参加4名」となります。これが、仮に34組の仲間が現在50代以下の「平成世代」(組在籍時を昭和50年代の仮定)であれば、「参加は2名、不参加はまる子ちゃん以下8名、保留2名」に変わります。

「昭和の同窓会」では70%近かった参加率が「平成の同窓会」では20%以下に下落し、「まる子」や「たまちゃん」をはじめ、中核メンバー(まじめで普通の子、おとなしい子)がごっそり消えてしまいます。なぜかといえば、「平成の30年間の経済環境の変化」が、日本の同窓会のありようを大きく変えたばかりか、崩壊へと導いたからです。

「平成の30年間の経済環境の変化」こそが、同窓会を崩壊させた元凶と言えるでしょう。そしてこの経済環境の変化は、同窓会を取り巻く諸事情のみならず、近年世間をにぎわす「狂暴老人」「高学歴貧困」「社会的孤立」といった様々な社会問題の温床にもなっていることが、研究を進めれば、さらに鮮明になっていくはずです。

昭和時代の参加要因「出世」は『ドラクエ』の‶レベル上げ〟に譬えられる

会社に入ってリーダー(同窓会への参加比率が高い)となっていくには、仕事人としてのレベルアップが欠かせません。もっとも、昭和の時代に必要とされたレベルアップは、誤解を恐れずに言えば、シリーズ累計7600万本以上という国民的ヒットになったゲームソフト『ドラゴンクエスト』の‶レベル上げ〟のようなものでした。

冒険しながら世界に闇をもたらす悪の魔王を倒す、というのがドラクエの基本コンセプトですが、強い敵を倒すにはキャラクターのレベルを上げねばなりません。そのためには、相次ぎ出現するモンスターを倒し、経験値とゴールドを手に入れることが必要です。経験値が増えれば戦闘能力が上がり、ゴールドが貯まればより強力な武器や防具が手に入ります。

ただしこのゲームの大きな特徴は、途中で強いモンスターに倒されても、ゲームオーバーとはならず、経験値やアイテムはそのままの状態で再スタートが切れることでした(ゴールドは半分に)。このため、ゲームが苦手な人でも何回も諦めずにプレイし、ひたすらモンスターを倒し続けて行けば、そのうちレベルが上がり、多くの人は目的を達成できたのです。

参考文献:『同窓会に行けない症候群』(鈴木信行著/日経BP刊)

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2026年8月 1日 (土)

ガリガリ君を日本緩和医療学会が表彰

20251016日『朝日・夕刊』は終末期  救いの一口 ガリガリ君 患者に愛され学会も表彰 口当たり・食べやすさ「特別な時間」と報じた。「人気アイスの『ガリガリ君』が、終末期の患者たちの間で愛用されている。食べる喜びを与えてくれたとして、緩和医療の学会から表彰されたほど。メーカーも予想しなかった『人生最後の一口にガリガリ君』とは。」

その表彰とは、2019年の日本緩和医療学会の学術大会で、「ガリガリ君」が「最優秀緩和ケア食の維持賞」を受賞したことを指す。新聞報道によると、「全国の緩和ケア医らから『いつも助けられている』との声を受け、創設された賞だった」とのこと。なお「ガリガリ君」のターミナルケアへの貢献は、2013年刊行の文献に先行事例が紹介されている。

『奇跡を起こすアイス『言える化「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密』より

20132月、「ガリガリ君」の製造元・赤城乳業に1通の手紙が届いた。手紙を出したのは埼玉県鴻巣市にある特別老人ホーム「吹上苑」で統括リーダーをされていたKさん。

「『ガリガリ君』を施設の利用者に食べさせたところ、アイスの効果で利用者が元気になった」という内容で、地元の新聞でも取り上げられ、話題となった。

施設利用者約100人の平均年齢は90歳と高齢者ばかりで、終末期を迎え、食事が摂れない利用者も少なくない。口から食べ物の摂取が難しくなると、口内が乾燥する。それを防ぐため施設では保湿ジェルを塗ったり、氷を口に含んでもらったりする工夫をしていたが、偶然コンビニで見つけた「ガリガリ君」を提供したところ、大きな変化が起こったという

「『ガリガリ君』を細かく砕いて提供したところ、食べが良く、それがきっかけで少しずつ経口摂取が増え、終末期を回避した方や一時的に回復した方がおりました」。それまでにもバニラアイスなどを提供したこともあったが、「ガリガリ君」の方が食べやすいのか、「ここまで食べてもらえるとは!」とKさんが驚くほどの変化を示す人もいたという。

その代表例は苑で最高齢(106歳)の女性に、「水分もほとんど摂れず、看取りまであと数日と思われた時、家族が『ガリガリ君』を口元に運ぶと、3分の2も食べてくれた。余談ながら、そのアイスは「当たり棒」だったという。ここまで長生きできたことだけでも奇跡的なことなのに、この状況で当たりを引いたという奇跡を起こしたのです」と。

前出『朝日・夕刊』記事から、「ガリガリ君」の最近の緩和ケア効果

ある医療センターで、終末期の肺がん患者の顔に笑みがこぼれたのは、家族から「ガリガリ君」のかけらを口元に運んでもらったときだった。専門家によると、終末期は食欲がなくなり、味覚も鈍くなる。口は乾燥し嚥下力が弱くなるため、患者は冷たくさっぱりとした口当たで、味がしっかりしているものを好む。そのため、口の中で少しずつ融ける氷菓が人気。

 

同センターで提供しているのは、カップタイプのガリガリ君。業務用で、中身のかき氷部分のみ、量も60㎜リットルと少ない。市販の棒タイプ(105㎜リットル)は、かき氷部分の外側がアイスキャンディーでコーティングされ、患者によっては細かく砕く必要があるが、カップの場合はそのままでも食べやすいという。

参考媒体:20251016日『朝日・夕刊』

参考文献:『言える化「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密』(遠藤功著/潮出版/20132月刊)

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