ガリガリ君を日本緩和医療学会が表彰
2025年10月16日『朝日・夕刊』は終末期 救いの一口 ガリガリ君 患者に愛され学会も表彰 口当たり・食べやすさ「特別な時間」と報じた。「人気アイスの『ガリガリ君』が、終末期の患者たちの間で愛用されている。食べる喜びを与えてくれたとして、緩和医療の学会から表彰されたほど。メーカーも予想しなかった『人生最後の一口にガリガリ君』とは。」
その表彰とは、2019年の日本緩和医療学会の学術大会で、「ガリガリ君」が「最優秀緩和ケア食の維持賞」を受賞したことを指す。新聞報道によると、「全国の緩和ケア医らから『いつも助けられている』との声を受け、創設された賞だった」とのこと。なお「ガリガリ君」のターミナルケアへの貢献は、2013年刊行の文献に先行事例が紹介されている。
『奇跡を起こすアイス『言える化「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密』より
2013年2月、「ガリガリ君」の製造元・赤城乳業に1通の手紙が届いた。手紙を出したのは埼玉県鴻巣市にある特別老人ホーム「吹上苑」で統括リーダーをされていたKさん。
「『ガリガリ君』を施設の利用者に食べさせたところ、アイスの効果で利用者が元気になった」という内容で、地元の新聞でも取り上げられ、話題となった。
施設利用者約100人の平均年齢は90歳と高齢者ばかりで、終末期を迎え、食事が摂れない利用者も少なくない。口から食べ物の摂取が難しくなると、口内が乾燥する。それを防ぐため施設では保湿ジェルを塗ったり、氷を口に含んでもらったりする工夫をしていたが、偶然コンビニで見つけた「ガリガリ君」を提供したところ、大きな変化が起こったという
「『ガリガリ君』を細かく砕いて提供したところ、食べが良く、それがきっかけで少しずつ経口摂取が増え、終末期を回避した方や一時的に回復した方がおりました」。それまでにもバニラアイスなどを提供したこともあったが、「ガリガリ君」の方が食べやすいのか、「ここまで食べてもらえるとは!」とKさんが驚くほどの変化を示す人もいたという。
その代表例は苑で最高齢(106歳)の女性に、「水分もほとんど摂れず、看取りまであと数日と思われた時、家族が『ガリガリ君』を口元に運ぶと、3分の2も食べてくれた。余談ながら、そのアイスは「当たり棒」だったという。ここまで長生きできたことだけでも奇跡的なことなのに、この状況で当たりを引いたという奇跡を起こしたのです」と。
前出『朝日・夕刊』記事から、「ガリガリ君」の最近の緩和ケア効果
ある医療センターで、終末期の肺がん患者の顔に笑みがこぼれたのは、家族から「ガリガリ君」のかけらを口元に運んでもらったときだった。専門家によると、終末期は食欲がなくなり、味覚も鈍くなる。口は乾燥し嚥下力が弱くなるため、患者は冷たくさっぱりとした口当たで、味がしっかりしているものを好む。そのため、口の中で少しずつ融ける氷菓が人気。
同センターで提供しているのは、カップタイプのガリガリ君。業務用で、中身のかき氷部分のみ、量も60㎜リットルと少ない。市販の棒タイプ(105㎜リットル)は、かき氷部分の外側がアイスキャンディーでコーティングされ、患者によっては細かく砕く必要があるが、カップの場合はそのままでも食べやすいという。
参考媒体:2025年10月16日『朝日・夕刊』
参考文献:『言える化「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密』(遠藤功著/潮出版/2013年2月刊)
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