マナー研修

2017年4月 7日 (金)

明るい表情は会社の危機をも救う

このところ着慣れないスーツを身につけたフレッシュな新人さんたちを街でよく見かけます。山本も先週から新入社員研修の季節に突入しています。新人さんたちがすぐに取り組めること、それはヒューマンスキルを活かした明るい表情での元気なあいさつや、キビキビとした動作などで活動することではないでしょうか。今回は山本がよく活用する事例、明るい表情が会社を救ったストーリーをご紹介します。

お値段以上、ニトリ!の似鳥昭雄会長(当時社長)は奇想天外
2015年の4月の日本経済新聞私の履歴書の連載、似鳥昭雄会長(当時社長)の奇想天外な生き方は毎回面白くて明日はどうなるんだろうか?と多くの読者の方もそうだったように私も楽しみに新聞に目を通しておりました。数ある中の奇想天外なお話の中でヒューマンスキルの凄さが窺える場面が多数ありました。

2号店出店成功の陰には“満面の笑顔”ありだった
似鳥会長(当時社長)は2号店出店のため融資先を求めて銀金融機関を渡り歩きました。しかし、全く相手にしてもらえずある時鏡に映る自分を観ると悲壮感が漂っていたのでした。こんな顔にはお金を貸すはずもないと思い頬紅を塗り満面に笑みをたたえて地元の信用金庫に出向きました。そして、見事に融資を取り付けたのでした。

メーンバンクと主幹事が破たんしたことで3日以内の返済を迫られることに
1997年11月にニトリのメーンバンクである北海道拓殖銀行が破たんし、主幹事である山一證券までが続いて破たんしました。その時似鳥会長(当時社長)は海外で視察中だったのですが、「スイス銀行が3日以内に50億円(CB)を返済するように伝えてきました。そうしないと会社は倒産します」と、経理から連絡が入り急いで日本に戻ったのでした。

明るい表情での対応が倒産の危機をも救った
帰国後、残り2日しかなく手元の現金も資金も乏しく50億円を用立ててくれる金融機関は見つからなかったのです。そこでわずかばかりの取引しかなかったのですが、もうここしかない!と住友信託銀行へ。この時も身なりを整え、眉毛を描き、顔には頬紅、にっこり笑って面会に臨み、また見事融資の交渉に成功したのでした。

●上記の事例からもわかるようにやはり暗い顔では幸運はやってこないようです。
新人さんたちは大いに明るい表情で、新人ならではのフレッシュな風を組織に吹き込んでくださいね。新人の皆さん、笑顔で大いにご活躍ください!

※参考文献:日本経済新聞私の履歴書(2015年4月連載)

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2015年12月24日 (木)

「母と息子のクリスマスプレゼント(iphone)利用契約書」(2)

前号の続きです。

〇ポルノは禁止。ウェブではこっそりではなく、一緒に見ても差し支えないような内容のものにしなさい。

〇むやみに沢山の写真やビデオを撮らないこと。まずは実際に自分で体験してみなさい。それによってあなた自身に記録として永久に刻み込まれます。

〇時々携帯を家に置いて出かけなさい。携帯は生き物ではないし、あなたの身体の一部でもありません。それなしにやって行くことも学んでほしい。

〇目を上に向け、あなたを取り巻く世界に何が起きているかを見てみましょう。窓外に目を転じ、鳥の鳴き声を聴いてみましょう。外を歩きましょう。見知らぬ人と言葉を交わしましょう。グーグル検索から離れ、自身であれこれ思索してみましょう。

以上が、ホフマンさんが電子新聞「ハフィントンボスト」(米国版=2012年12月28日付)、に寄せた本人のブログのあらましです。

そのうえでホフマンさんは「何か問題を起こしたら、携帯は取り上げます。ここに掲げた項目の多くは、iphoneに限らずこれから生きていくうえでも大切なこと。あなたはこれから、めまぐるしく絶え間なく変化していく世界の中で成長していく。それはどんなにか面白く、魅惑的なことか。

世の中でこれから出会うものごとについては、できるだけ単純に受け止めてほしい。そしてどんな文明の機器よりも、まず自分自身の強い気持ちとおおらかな心を信じて歩んでいってほしい」と、この「契約書」を結んでいます。

「iphoneの利用契約書」はブログに登場するや、数カ月の間にフェイスブックで10万にのぼる「いいね!」を集め、米ABCをはじめとするテレビ、新聞、雑誌などで盛んに取り上げられました。

「新しい『文明』の利器に、世の中のごく当たりまえの良識や常識、さらにはこれまで培われてきた身の回りの『文化』でもって、懸命に対応しようとする母親の熱心な姿勢が、多くの人々の共感を呼んだのでしょう。」と著者は結んでおられます。
今年のクリスマスが皆さまにとって幸せな記憶となることをお祈りいたします。

※年末のお休みをいただきまして、次回は1月3日から掲載をスタートさせていただきます。
本年もご愛読誠にありがとうございました。

参考文献:『本の底力』(高橋文夫著/新曜社)

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2015年12月20日 (日)

「母と息子のクリスマスプレゼント(iphone)利用契約書」(1)

これは、本ブログ500回特集の「文明と文化」をまとめる際に参考にさせていただいた書籍の中の一冊、『本の底力』の中に出てきたものです。素晴らしいお話なので、どうせならクリスマスの時期に紹介するのがよいだろうと手元で温めておりました。年頃のお子さんをお持ちの親御さんへのクリスマスプレゼントになれば幸いです。

「13歳の息子と交わしたiphoneについての利用契約書」
2012年のクリスマス、米国の母親ジャネル・ホフマンさんが息子のグレゴリー君にプレゼントとしてスマホ「iphone」を贈るときに、その使い方について18項目にのぼる約束を取り交わした、として話題を呼びました。

ホフマンさんは米東部マサチューセッツ州に住み、グレゴリー君は5人兄弟の長男で当時は13歳。グレゴリー君にプレゼントされたスマホは、あくまでも母親が買い求めて貸与したものであり、月々の支払いも母親がおこない、パスワードの管理も母親がおこなうことを前提にしています。

「規則が守られなかった場合、使うことを禁止します」という約束のあらまし
もしスマホが鳴ったらちゃんと出ること。これは電話なのだから。そして「ハロー」ときちんと応対しなさい。ママやパパからの電話だとわかっても無視することなく、手に取ること。

学校がある日は午後7時半に、週末は午後9時に携帯を親に手渡すこと。夜間は電源を切り、つけるのは朝7時半を回ってから。もし相手の親が出るかもしれないから固定電話にはかけないというのなら、その相手とはスマホでも電話したりチャットしたりしないこと。

スマホは家に置いて学校に行くこと。チャット相手とは直接話をしなさい。

〇落としたり、壊したり、なくしたときの費用や修理代は、自分で負担すること。

〇携帯を使って人に嘘をついたり、バカにしたり、だましたりしないこと。

〇面と向かって言えないようなことや相手の親がいるときには言えないようなことを携帯でチャットやメールをしたり、言ったりしないこと。
(次号に続く)

参考文献:『本の底力』(高橋文夫著/新曜社)

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2015年3月19日 (木)

江戸人が使った「死んだら御免」  “江戸しぐさ”番外編

東京大学医学部救急医学分野教授・矢作直樹氏著『おかげさまで生きる』に、思いがけず“江戸しぐさ(思草)”に関する記述がありましたので、番外編で取り上げます。氏によれば、「お互いさま」「おかげさま」の精神の発露ともいえる二つの相互扶助の仕組み(農村の「結:ゆい」と町の「講:こう」)が大きな役割を果たしたのだと・・・。

江戸の庶民から生まれた作法「江戸思草(しぐさ)」は、相手を思いやる気持ちを行動として表している代表例です。思草の思は思慮、草は行為を示します。
「肩引き」「傘かしげ」、混んでいる席をこぶしひとつ分詰め合う「こぶし腰浮かせ」など、公共の場での行動マナーには、お互いさまの精神があふれています。

この「江戸思草」は現代でも生きています。例えば電話をかける時には相手と対面している心で応対するので、感謝の気持ちを表現する場合、受話器を持ったまま見えない相手にお辞儀をしているのではないでしょうか。本人が無意識の内に発している感謝の念が、受話器の向こう側の相手にもきちんと伝わります。

江戸の文化は、脈々と現代にも受け継がれている
初対面の相手に年齢、職業、地位などを聞かない「三脱の教え」、命を頂戴して自分が生きることへの感謝を述べた「いただきます」、そもそも有ることが難(かた)い
という言葉から生まれた「ありがたい」(ありがとう)、相手の仏心(または希望)にしっかり対応できない時の「あい澄みません」など、挙げるときりがありません。

ちなみに江戸の人々は口約束を重視しました。そこで生まれた言葉が「死んだら御免」。とにかく約束したことは絶対に守る、でも自分が死んでしまった時はその約束を御免こうむるという意味です。御免は謝罪であり、相手の許可を求める言葉でもあります。

証拠がないとか紙に書かれていないからと、現代人はいとも簡単に口約束を反故にしますが、口からいったん出た言葉には大きな責任があるのです。それは下手な約束、失礼な言葉を決して口にすべきではないという意味であり、「言霊(ことだま)」を重視してきた先人たちの叡智です。言葉や行動には、その国の歴史がそのまま出ます。

自分が生まれ育った故郷を離れて違う土地で暮らす時でも、その土地の習慣や作法を学び(郷に入っては郷に従え)、節度ある行動を取るのが日本人だと著者は書いています。また、そうした精神構造を最も端的に具現化しているのが「あいさつ」であり、それらが習慣から文化のレベルに昇華したのが“江戸しぐさ(思草)なのだと。

参考文献:『おかげさまで生きる』(矢作直樹著/幻灯舎)

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2015年3月15日 (日)

“江戸しぐさ”女性編  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(5)

封建社会だった江戸時代は、女性には厳しい時代だったと思われがちですが、意外とそうでもなかったのではと、思われる記述が参考文献のあちこちに出てきます。このシリーズの最終回は、女性に関する「しきたり」だけを集めてみました。一断面かもしれませんが、女性への思い遣りに満ちた社会であったことが窺われます。

江戸は決して、男尊女卑の精神で凝り固まった封建社会ではなかった
寄り合いなどでは、男性は早く来ても、上がり框(かまち)から一尺(約30センチ)ほど離れたところに履物を脱いで座敷に上がったそうです。後から来た女性の裾が乱れないようにとの気遣いからでした。江戸の町では、「女は人のはじまりのこと」と言われ、女性は今のわたしたちが想像する以上に大切にされていたようです。

美しい女性の条件は「ゆかしさ」
江戸時代の美女の条件は、もって生まれた容姿プラス自分の努力で身につけた「おくゆかしい雰囲気」でした。たとえ美人だからといって、しゃしゃり出ず、目立つことは避け、自然に振る舞うことが求められました。そして、ちょっと一歩引いて、相手を尊重するしぐさが、ますますその女性を魅力的に見せることになったのです。

◎じだらくしぐさ
駅のホームで小間物屋を広げている若い女性を目にすることがよくあります。小間物屋を広げるとは食べたものを吐くという意味です。また、電車の中で、眉毛を描いたりまつ毛をカールさせたりなど、人目を気にせずお化粧するのも、さしずめ「じだらくしぐさ」と言えるのではないでしょうか。

◎横切りしぐさ
人の前を横切ることです。急いでいるとき、つい、人の前を横切ってしまうことがあります。急いでいても、さっと左右を見渡して、目の前の人が通り過ぎてからすっと通過すれば、迷惑をかけることはありません。ちなみに、江戸時代、大名行列の前を横切っていいのは、唯一、出産に駆けつけるお産婆さんだけだったそうです。

参考文献の「おわりに」より“江戸しぐさ”とは
お互いに気持ち良く暮らすための心構えを形にしたものだそうです。江戸人はこの心構えをマナーでなくセンスとして身につけました。“江戸しぐさ”の基本は、自立した人々が対等に誇りを持って生きていくということでした。江戸の共生は互角に向き合える、言い合える、付き合えるということだったようですね。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月12日 (木)

ビジネスしぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(4)

今回紹介する「ビジネスしぐさ」は、参考書籍に15のしぐさが書かれています。その中で非言語コミュニケーションと考えられるものが7つありました。本文ではそのうちの4しぐさ(上の4つ)を紹介していますが、江戸時代にこれらのコミュニケーション手段が“しぐさ”として定着していたことは新しい発見でした。

◎お愛想目つき、おあいにく目つき
江戸の商人は買い物に来たお客様をことばだけではく感謝の心をこめたお愛想目つきでお迎えしました。一方、おあいにく目つきとは、せっかく来て下さったのに目指していた商品がなくて帰るお客様に対し「ご用意していなくてすみません」というお詫びの心を目つきにこめてお見送りすることです。

◎「腕組みしぐさ」と「足組みしぐさ」
腕組みをしている人は、なんとなく人を寄せつけない気配が漂っています。口をへの字に結んでいると威張っているように見えます。江戸人たちは、商人が腕を組むのは衰退の印として戒めたそうです。よい店とは、すっと入ってすっと出てこられるお店のことを言いました。また、人と会っているとき、足を組むのも失礼と考えました。

◎あいづちしぐさ
“江戸しぐさ”は「あいづちしぐさ」とも言われました。話す人の目を見て、ほほえんだり、うなずいたり、今どきふうに言えば、ジャムセッションとでもいったような雰囲気で、打てば響くようにやり取りをしたそうです。“江戸しぐさ”が「商人しぐさ」「繁盛しぐさ」といわれる所以がここにあります。

◎六感しぐさ
見る、聴く、匂いを嗅ぐ、味わう、触れる の5つの感覚以外の、何かを直感的に感じる心の動きを六感と言います。江戸では、この六感が働かないと生きていけないといわれ、知識だけでなく感覚の働きを研ぎ澄ますことを心がけていました。ただし、六感は研ぎ澄まされた五感の働きが元になければ出てこないセンスなのです。

◎のんきしぐさ
「のんびり」と言うと、だらだらとルーズに時間を費やしていると受け取る方もいるでしょう。しかし、この「のんきしぐさ」はそうではありません。たとえ今はうまくいってなくても、そのうち必ず……と、ものごとを陽にとらえて焦らない考え方を表しています。このしぐさのおかげで江戸市民は魂の安静が保てたのかもしれません。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月 8日 (日)

往来しぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(3)

火事と喧嘩は江戸の華と言われますが、幕末から明治初頭に日本を訪れた外国人の日記や文献から窺い知るところでは、江戸は大変治安のよい町だったようです。今回紹介する「七三歩き」「片目出し」「韋駄天しぐさ」などは江戸人のモラルの高さを示し、それらが町の平安を保つ上で大きな役割を果たしていたのではないでしょうか。

◎肩ひき、傘かしげ
道路を歩いていて人とすれ違うとき、お互いに右肩を後ろに引いて、対面する形ですれ違うことを「肩ひき」と言います。「傘かしげ」とは、雨の日や雪の日に互いの体を濡らさないように、さした傘を外側に傾けてすれちがうことです。どちらも、譲り合いと思いやりの心が基本になっている代表的な江戸しぐさです。

◎七三歩き
江戸人たちは、道路の幅七分目は公道、三分目は自分が歩く道と考えていました。飛脚とか戸板で運ばれる急病人など、急ぎの用事のある人の邪魔をしないように気を配っていたのです。現代の道路は危険がいっぱいです。自転車と歩行者の事故が目立っています。七三歩きの心を忘れないようにしたいものです。

◎片目出し
屋外から道路へ出るときの用心のしぐさです。いきなり飛び出して、人様や大八車などとぶつからないようにと、まず半分だけ顔を突き出し、次に、右左と様子をうかがい、通りがかりの人がいたら「通りゃんせ」と通してから歩き出しました。車が多い現代こそ、もっと見直されていいしぐさではないでしょうか。

◎韋駄天しぐさ
江戸の町では、猛スピードで走ることは禁じられていました。人にぶつかったりすると事故になるからです。転ばぬ先の杖と言ったらいいでしょうか。用心のしぐさのひとつです。ちなみに韋駄天とは非常に足の速い神様のことで、韋駄天走りの語源でしたね。仏舎利を奪って逃げた鬼を追い掛け取り返したとう伝説もありました。

◎通せんぼしぐさ
後ろから来る人を気にせず、道路で数人が横になって道をふさいで歩くことを言います。友だち同士で楽しい話に熱中しているのはともかく、後ろの人に気がつかないのは野暮です。こんな歩き方をしていると、江戸時代ならば「背中にも目をつけろ!」と叱られたといいます。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月 5日 (木)

お付き合いしぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(2)

参考文献『入門 江戸しぐさ』の著者・越川禮子氏の師匠だった故・芝三光氏は“マナー”と“癖”の違いを、「マナーというのは知っているのにやらないときがあるけれど、癖はやらずにいられないこと、人が見ていようがいまいがそうしてしまうこと」と、語られたそうです。癖は、紳士淑女にとって曲者(クセモノ)なのですね。

◎おめみえしぐさ
人にはじめて会うとき、ありのままの自分を見てもらうように心がけることをいいます。交渉ごとはなにごともはじめが肝心です。ボタンのかけ違いが後々大きな失敗につながります。自分の実力が正確に伝わるように背伸びしない控えめな態度が好感をもたれます。

◎ムクドリしぐさとクラゲしぐさ
相手のいうことに耳を傾けようとせず自分の言いたいことをしゃべりまくるだけの人をムクドリといい、江戸人たちは、こんな人がいると雰囲気がとげとげしくなると嫌いました。一方、クラゲしぐさとは、ワット押し寄せてきて、海の水が引くようにすっといなくなってしまう人のことを言います。いずれの人も信用されませんでした。

◎喫煙しぐさ
江戸時代は、ことさらな「禁煙」という言葉は見当たりませんでした。相手が吸わなかったら吸わず、灰皿のない場所は禁煙場所との共通の認識がありました。ですから、食べ物屋などでタバコを吸っていると、「根付け(煙草入れを持ち歩くときの留め具)をいただいてよろしいでしょうか」と店の人が言いに来たそうです。

◎この際しぐさ
江戸人たちはバナナが好きでした。皮をむき包丁で切ったものを皿に並べ、箸でつまんで食べました。実をかじるのはサルやねずみのすることで人のすることではないと考えていたからです。しかし、水害や火災のときは、そうした丸かじりをする食べ方も、この際だからと許されたそうです。

◎あとひきしぐさ
落花生のことをあとひき豆といいます。おいしいのでもう一度食べたいという意味ですね。つまり、「あとひきしぐさ」とは、もう一度会ってみたいという気持ちを起こさせるしぐさのことです。分かれて数歩行ってから振り返る心残りのしぐさもイキなものです。これも「あとひきしぐさ」のひとつです。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月 1日 (日)

江戸しぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(1)

前回まで書いた『利他学』の「あとがき」に、ある種のおサルさんには多様な音声コミュニケーションがあるが、ヒトのそれとの決定的な違いは、「発し手と受け手が協力し合いながら相手の意図を推論していく能力だった」と書いてありました。これを読んでいて、ふと思い出したのは相手を思いやる“江戸しぐさ”でした。

江戸時代「まさかの町」といわれた幕府おひざ元で育まれた“江戸しぐさ”
“江戸しぐさ”とは、相手の言いたいことや考えていることに想像力を働かせ、相手を思いやることができるように目つき、表情、話し方、身のこなしを使って心を伝えることです。いつ何が起こるかわからないことへの心構えが、自然を見る目、人を見る目を養わせ、それらもろもろが“江戸しくさ”に結晶したといわれています。

足を踏まれたら「うかつあやまり」で応じる
うっかり人の足を踏んでしまったとき、「ごめんなさい」と謝るのはもちろんですが、江戸人たちは踏まれた方も、よけられなかった「私もうかつでした」と応じました。これを「うかつあやまり」といいます。いやいや、こちらこそ…という意味を込めたしぐさで、その場の雰囲気をとげとげしいものにしないように気を配ったのですね。

「どちらへ」とは聞かないのがセンスのいいふるまい
プライバシーを大切と考えれば、行き先は問わないのが常識。でも、挨拶は大切。そこで、顔見知りがどこかへ出かけるのを見かけたら知らん顔はせずに、「お出かけですか?」と声をかけましょう。言いたくなければこれに「ええ、ちょっとそこまで」とあいまいな返事をすればいいのです。

「見習う」という言葉は、しぐさを重んじた全人教育の名残
江戸の寺子屋では「読み、書き、そろばん」に加え「見る、聞く、話す、考える」に重点を置き、学ぶ内容は、実際に役立つ実学が中心でした。今のような知識にかたよった教え方ではなく、学びの9割は「しぐさ」、1割が文字を覚えるための教育で、いつ社会に出ても立派に独り立ちができるようにとの全人教育でした。

江戸の先人は犬から子どもの教育法を学んだ
犬は生まれてから三カ月くらいのうちにきちんとしつけをしないと、飼い主のいうことをなかなか素直に聞かなくなるので、幼いうちからのしつけが大切なのだそうです。これを人間に置き換え寺子屋教育にとり入れたのが、「三つ心、六つ躾(しつけ)、九つ言葉、文(ふみ)十二、理(ことわり)十五で末決まる」と言いわれます。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2014年12月18日 (木)

生涯のお守りになるルール 『名編集長の目線』(5)

参考文献とさせていただいた『松浦弥太郎の仕事術』の著者には、モットーの「正直、親切」のほかに、ときどき思い出したい7つのルールがあるそうです。そのうちの5つの要約を今回紹介します(割愛させていただいたた2つは、「約束を守ること」「欲張らないこと」)。ルールはシンプルなほうがよいというお言葉通りの内容です。

「毎日」という小さな点が、ふと気がつくと「キャリア」という一本の線になっている。僕はそんなイメージをもっています。だからこそ、仕事を長く続けていくことが大切ですし、そのうえでのルールは、シンプルなほうがいいのです。僕の大原則は、「正直、親切」。そのほかにも、ときどき思い出したいルールがいくつかあります。

一つは、飾らないこと
必要以上に自分を大きく見せたり、知ったかぶりをすると、何も学ぶことができなくなります。逆に、素直な気持ちで「教えてください」と向かっていけば、たいていの人は応じてくれます。飾らなければ、一生勉強ができます。

一つは、真似て学ぶこと
赤ちゃんはお母さんの話すことを真似ることから始めます。「学ぶ」の語源は「真似る」。装飾のない、まっさらなキャンパスのような自分でいれば、「この人はすごい」と感じた相手をどんどん真似ていけるでしょう。それがやがて、自分の学びとなるでしょう。

一つは、嘘をつかないこと
これは自分に対しては、肝に銘じておかなければならないこと。しかし、だからといって他人の嘘を責めてはいけません。小さな嘘に気がついて騒ぎたてたところで、得られるものは何もないのです。そう割り切ると、仕事上のいざこざが格段に減ります。

一つは、自立すること
組織に属していても、フリーランスでも同じです。インディペンデントな働き方をしたいのであれば、人に依存せず、頼らないこと。それには、まず自分で考えることが何よりの方法だと思います。繰り返し考え、繰り返し自問し、答えは常に自分で探す。

一つは、心を込めること
どんな仕事をするのでも、生涯にわたって必要なこと。自分の持っているすべてのスキルを利用して一番おいしいお茶を淹れるには、心をこめるしかありません。お茶は簡単に淹れられますが、心をこめて淹れたお茶と、ただ淹れたお茶は味が違います。

参考文献:『松浦弥太郎の仕事術』(松浦弥太郎「暮しの手帳編集長」著/朝日新聞出版)

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