BIG BOSSを自称していいかもしれない❤理由
2004年大リーグから日本のプロ野球・日本ハムに入団した新庄選手は香水の香りをさせたユニフォームを着てグランドにさっそうと現れたことが、前回のブログの大谷選手の逸話でも紹介した『プロ野球 元審判は知っている』(佐々木昌信著/ワニブックス)に書かれています。
どうやら最初の頃は変人扱いされたようですが、いつしかチームメイトの日本ハムの選手みんなにそれが飛び火して、次第に他の球団にも広がっていったそうです。そして今では12球団にいきわたり、いわゆる汗臭いということがグランド上でほぼなくなりました。
ちなみに新庄選手は甘い代わりだったそうですが、「この香水、なんていうブランドと聞かれると、さりげなく「シャネルです」と。「シャネル」が女性の口から出るのは自然でしょうが、これがプロ野球選手の口から発せられたのですから、聞いた方は意外性に驚き圧倒されたのでしょう。返した言葉は「さすが、高給取りだね」だったとか。
本の著者は元心配で、アンパイアを務める時はキャッチャーの真後ろでほぼ密着状態です。そのキャッチャーを代表して阿部慎之助選手(現在は巨人軍の二軍監督)の現役時代のことが紹介されています。阿部選手はなんと、お香の白檀の香りを漂わせていたそうです。戦略家と称されていた名キャッチャーのことですから、深遠な意図があってのことだったかもしれませんね。
選手の中には香水をプレゼントするのが得意な人もいて、チームメイトが好きな香りをプレゼントしてくれることもあったようで、プロ野球の世界もずいぶん様変わりしたと元審判は述懐されていました。ちなみに日本ハム時代の大谷翔平選手は「自分でブレンドする」と言っていたとか。
今日では香水が審判にも波及しています。審判は4人制ですから、試合前に4人整列するとお互い違う香りがすることがあり、若い審判の中には流行歌に登場するドルチェ&ガッバーナをつけるセンスの持ち主もいて様々な香りの協奏が演じられるとか。
新庄さんはドラフト4位で阪神に入団しましたが、阪神の選手時代に「ジーパンがはけなくなるから筋トレはしたくない」など、おしゃれに関しては既に一家言持っていたそうです。2009年MLBのニューヨーク・メッツへ入団し、その後移籍したサンフランシスコ・ジャイアンツでは日本ジ選手初のワールドシリーズ出場も果たしています。
印象的なプレースタイルや言動、立ち居振る舞いから「記録より記憶に残る選手」とも称され、いろいろな意味で球界に革命を起こしてきた新庄監督ですから、ユニフォームの香水革命ばかりではなく、自らBIG BOSSと名乗る資格があるのかもしれません。
参考文献:『プロ野球 元審判は知っている』(佐々木昌信著/ワニブックス)
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