イチロー選手の心構え②「準備を怠らない」
電話応対研修の必須項目に「事前準備」があります。経験の浅いスタッフにとっては、努力すればできる最大の自助活動といえるでしょう。そして、これができているかいないかで、応対のクオリティは大きく変わります。プロ中のプロといわれ、完璧な準備を心掛けるといわれるイチロー選手の「準備に対する考え方と姿勢」を学ぶことにより、その重要性を再確認してみたいと思います。
※文中「プレー」と「プレイ」の異なる表現が出てまいりますが、出典が異なるため、原文尊重で、そのまま掲載しております。
『夢をつかむイチロー262のメッセージ』より 準備について
ハイレベルのスピードでプレイするために、
僕は絶えず体と心の準備はしています。
自分にとっていちばん大切なことは、試合前に完璧な準備をすることです。
【2002年、準備について尋ねられたときの言葉】
やれることはすべてやったし、手を抜いたことは一度もありません。
常にやれることをやろうとした自分がいたこと、
それに対して準備ができた自分がいたことを、誇りに思っています。
【2002年9月、200本安打を達成したあとの言葉】
イチロー選手の食事に対する徹底した姿勢
「レストランで注文を取りに来る前に出される水は飲まない。しっかりしたシェフがいないと判断した店では生ものは口にしない。それなのに、1999年春、オリックスのコーチ2人(星野伸之&佐藤義則)とのマリナーズ体験キャンプ中にスペアリブで食あたりした。弘法にも筆の誤り、とはまさにこのことだった。」『イチローの流儀』より。
イチロー選手の同僚は「あいつを見ているだけで疲れてくるよ」と
「イチローは試合に臨むに当たって、現在でも、もっともよく練習し、準備する選手です。本拠地のシアトルのセーフコ球場で試合が行われるときは、試合開始の約6時間前に動き始めるようです。
ランニング、柔軟体操、ストレッチを行い、ウェイトリフティング、マッサージ、チームとの合同練習、室内練習場での打ち込み、そして、対戦相手チームのプレーをビデオで見ます。同僚は『あいつを見ているだけで疲れてくるよ』と評しています。」『イチローの脳を科学する』より。
このイチロー選手の周到な準備は家庭教育の賜物ともいわれています。父親の宣之氏によれば「次の試合会場となる球場にはほとんどイチローと二人で下見に行っていた」そうです。そうした習慣が
「常に、先のことを予測する習慣をつけることは、大事だと思います。その習慣が、一瞬の大事なときに生きます。ムダになることもたくさんありますし、自分が絡んでいないプレイでたくさんの予測をしているとすごく疲れるのですが、自分が疲れるからといって投げだしてしまっていてはプレヤーとしての能力を止めてしまいます」という本人の言葉に昇華しているのではないでしょうか。
最後は、イチロー選手がまだオリックス所属の10年以上も前の話です。「合宿所でも、メジャーリーグ仕様の一回り大きなボールでキャッチボールをして、来るべき日に備えていた。
ある年のオープン戦で、イチローが明らかなボール球を打ちにいくので、不思議に思って聞いてみたところ、『僕にとってはストライクなんですよ』という答えが返ってきた。『向こうではあのコースはストライクです』と。
イチローはストライクゾーンをアメリカ式に広げて、日本ではボールと判定されるところまでも打ちにいく練習を、実戦形式の中で練習していたのだ。」と、『遙かなイチロー』という本の中に書いてありました。
お見事! 感服! です。私も、今からでは遅いかもしれませんが、少しは心を入れ替えて、次回以降に取り組まねばと・・・。
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