メンタルへルス対策研修

2023年1月22日 (日)

メンタルの問題をメンタルで解決しようとしない

タイトルは順天堂大学医学部教授・小林弘幸著『リセットの習慣(日経BP)』からの引用。同書には2021210日 国立成育医療研究センター 小・中・高生のメンタル不調:「コロナ×こどもアンケート」結果から、中程度以上のうつ症状がある子どもの割合は、高校生で30%、中学生は24%、小学46年生で15%にのぼると報告されています。

参考までに記しますと調査方法概略は以下の通り。対象は、① 717 歳のこども、および、② 17 歳以下のこどもがいる保護者。回答は匿名で、説明・同意(代諾を含む)・回答はすべてオンライン上。調査への参加呼びかけは、若年層を中心に利用者割合が高い LINE SNSFacebookTwitter)を積極的に活用。2020/11/1712/ 27実施。

以下、小林先生の『リセットの習慣』から、ポイントを著者なりにピックアップ。写真はできるだけ処分する:「思い出の品」を大事にしていると、それだけ過去に囚われます。半分でもいいので思い切って処分する。物理的に物を捨てると、確実に気持ちがスッキリします。物理的にも、精神的にも軽くすると自律神経は整ってくるものです。

メンタルの問題をメンタルで解決しようとしない:落ち込んだら廊下で「スキップ」。スキップをしながら落ち込んだり、イライラできる人はいません。心と体はつながっていて、心が落ち込んでいると体の状態も悪くなります。反対に、体が元気よく、活動的な動きをしていれば、心もそれに引っ張られます。

実際には、自律神経が整って、血流が良くなり、脳が正常に機能し始め、感情や思考のコントロールができるようになる。それとまったく同じ構造なのが「ほほえみ」です。「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる」との言葉(*)がありますが、自律神経の研究からいっても、これは事実です。気持ちはあとからついてきます。

(*)筆者注:「楽しいから笑うのではない,笑うから楽しいのだ」は,アメリカの高名な哲学者ウィリアム・ジェームズの言葉です。心理学的な裏付けは「アズイフの法則」とも呼ばれます。なお、ウィリアム・ジェームズはパースやデューイと並ぶプラグマティスト(実用主義)の代表として知られている。弟は小説家のヘンリー・ジェームズ。

音楽が自律神経を整えるのに効果的で、コンディショニングに役立つことはさまざまな研究で立証されています。朝、交感神経を高めて「活動モード」に入っていくときには「リズム感のある曲」がお勧め。ハードロックなどを朝に聴いて、そのリズムに乗っていくのはいい方法です。また、ウォーキングは「スピード」よりも「リズム」を大切に。

人の体は「流れに乗る」のは得意だが「流れを変える」のは苦手。体がだるさを感じていても、自律神経が乱れていると、十分に副交感神経が上がっていかないためリラックスして休むことができません。すると睡眠の質が悪くなり、翌日も「悪い流れ」を引きずってしまう。心と体をよい状態に保つ上で、もっとも大事な意識が「リセット」。

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2022年11月28日 (月)

サッカーW杯PK戦のプレッシャーはどのくらい?

今回はサッカーW杯でのペナルティキック素材にストレスを引き起こすプレッシャーを取り上げます。『なぜ本番でしくじるのか プレッシャーに強い人弱い人』という本に、サッカーW杯)とUEFAチャンピオンリーグ(1996~2007)のすべてのPK戦におけるペナルティキックの成功率が紹介されています。そして、フォーカスされているのはスーパースターとその後に続くスター予備軍との成功率の比較です。

常識的にはテクニックに優れ、多くの修羅場をくぐってきたスーパースターの方がはるかに成功率は高いと予測されますが、結果は真逆でした。この間に合計298人による366回のPKが蹴られているのですが、スーパースターの成功率が65%程度であったのに対し、将来のスーパースターはなんと90%近かったのです。ちなみに平均成功率は74%です。

全世界のTV視聴者数はサッカーW杯とオリンピック(五輪)はおおむね同じくらいだそうですが、五輪33競技(2020年東京五輪、パラは除く)に対しサッカーW杯は32か国で62試合。1試合当たりの視聴者はサッカーW杯の方が圧倒的に多く、世界中が注視する中でのPKキッカーには名手であればあるほどプレッシャーになるのでしょう。

さて、サッカーの試合では時間内で決着のつかない試合を5人対5人のPK戦で決着させることがあります(W杯では決勝トーナメントから実施)。このPK戦では、「決めれば勝ち」と「外せば負け」の状況が必ず出現します。では、この二つのケース「決めれば勝ち」と「外せば負け」では成功率に違いが出るでしょうか?

常識的には同じような成功率になると思われがちですが、実際には「決めれば勝ち」のPKの成功率は93%なのに対し、逆に「外せば負け」の成功率は44%でした。(soccer king.jp2014.07.01)。なんとダブルスコア以上に差があるのです。PKのキッカーにとって、チームの勢いが大きく「メンタル」に影響を及ぼしていることが分かります。

百戦錬磨のプロ選手でさえこれだけ影響(プレッシャーやチーム状況)を受けていることがわかりますが、私たちも日常のあちこちでストレスを感じています。ストレスを感じる・感じないは個人差がありますが、日常からストレスを取り除くことは難しいですらから「ストレス(プレッシャー)対策」をしっかりとやって、日頃から心にゆとりを持たせる生き方を心がけることが肝要でしょう。

参考文献:『なぜ本番でしくじるのか プレッシャーに強い人弱い人』 参考サイト:(soccer king.jp 2014.07.01)

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2019年12月20日 (金)

冬季性うつ病(ウインターブルー)にご注意を!(後編)

すっかり寒くなり風邪やインフルエンザも到来。油断大敵ですね。師走になり、街はクリスマスムードでいっぱいで、各企業様や団体様、そして個人的にも皆さん、忘年会シーズンの真っ盛りですが、最近では忘年会をスルーする人たちも増えているとか。とは言え、忘年会に参加する人の方が圧倒的に多い訳で、飲みすぎ、食べ過ぎに注意して健康体で新たな年を迎えるようにしてください。

現在事務所周辺では、16度、本日は暖かい日になりました。セロトニンの分泌量を上げるべくベランダで光を浴びていました。しかし、16度とは言えさすがに冬は外でじっとしていると寒さが身に染みてすぐに戻ってしまいました。光の不足が原因と言われている冬季うつ病の対処法について、今回も『女性のひろば2009年8月号/滋賀医科大学 睡眠学講座 特任教授 大川匡子』の文献からご紹介です。

光療法:朝の早い時間帯(6時~8時)に1~2時間にわたり3千~1万ルクスの人工的な高照度光を照射する方法です。治療の時間帯は遅れても夕方くらいまでは良い場合もあります。日照時間を長く、光をたくさん浴びることを原則にするとよいようです。器具は蛍光灯を8本ほど組み込んだ卓上型で、機体可能なシンプルなものを用います。医師の指導のもとに在宅で治療できます。また天井に蛍光灯を埋め込んだ光療法室を備えた治療施設もあります。他にセロトニン作動薬やトリプトファン投与による治療法があります。中略

予防のために:冬季うつ病を予防する、または軽減するためにはその原因を取り除いてあげることが一番です。第一に朝、積極的に光を浴びること。起床したらカーテンを開けて部屋に光を取り入れたり、朝食前に戸外で軽く運動や散歩をしたりすることを心がけましょう。第二に、光のあまり入ってこない室内で仕事をする人なら、昼休みはできるだけ外に出ることを心がけたり、室内でも窓際で光を浴びるようにするとよいでしょう。第三に、トリプトファンが多く含まれる肉、魚、豆、種子、ナッツ、豆乳や乳製品の摂取を心がけ、セロトニンの量を増やす努力をするとよいでしょう。

●山本のようにベランダにほんの数分出たぐらいでは光の量は足りないようですね。お天気はすこぶる良く、光がたくさん差し込んでいますから、少しは散歩に出かけたいと思います。また、食べ物も気を付けて普段あまり食べないナッツや種子、乳製品なども摂取するよう心掛け、苦手な寒い冬を少しでも楽しく過ごしたいものです。

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2019年11月16日 (土)

冬季性うつ病(ウインターブルー)にご注意を!(前編)

日本には四季があり、その時々の素晴らしい季節感あふれる素晴らしい景色を愛でることができますね。また、一年を通して季節に応じたレジャーやスポーツ、食べ物を楽しむことが出来ます。11月中旬になりすっかり冬らしくなってきた近頃ですが、皆さんは体調など崩されていませんか。本日は東京や大阪は冬晴れですが、北海道は暴風雪に警戒とウエザーニュースでは呼びかけています。

さて、「冬季性うつ(ウインターブルー )」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。簡単に言うと、日照時間が短く、セロトニンの分泌がうまくいかずに様々な症状を発しうつ状態を引き起こします。太陽の光を浴びることって大切なのですね。国会図書館で分かりやすい文献『女性のひろば2009年8月号/滋賀医科大学 睡眠学講座 特任教授 大川匡子』がありましたのでその中から冬季うつについてご紹介です。

冬季うつ病とは?
季節性感情障害(Seasonal Af-fective Disorder)という病名がつけられたのは、1984年と、ごく最近のことです。生体リズムの異常に関連した疾患で、欧米ではうつ病患者の10~30%が季節性をもつとの報告があります。日本では、53の大学付属病院の精神科外来を受信した患者さんを調査した結果に」よると、うつ病患者の1~3%が季節性を持ち、東北や北海道といった緯度の高い地域に多いことが報告されています。

冬季うつ病の特徴
・女性に多い
・20代前半で発症することが多い
・東北や北海道といった高緯度の地域で多くみられる
・晩秋から冬(10~12月ごろ)に調子が悪くなり、春先には自然に症状が改善する
・意欲減退、集中力低下、自己否定的、疲れやすい、ひきこもり
・日中眠くて仕方がない、普段よりも睡眠時間が長くなる
・食欲増進、体重増加、炭水化物や甘いものが欲しくなる

とくに大きな心理的・身体的な原因がないのに、晩秋から初冬にかけて調子が悪くなります。個人差はありますが、抑うつ気分(気分の落ち込み)、不安焦燥感などよりも、意欲減退、疲れやすさ、制止、ひきこもりなどの抑制症状が多くみられます。また、非季節型うつ病ではなかなか寝つけない、夜中に何回か目覚めてしまう、などの不眠や食欲低下、体重減少がよくみられますが、冬季うつ病では日中眠くて仕方がないという過眠や食欲増進、体重増加、炭水化物や甘いものがほしくなるなどを主訴とするのが特徴的です。そして、春先には自然に症状が改善されます。典型的な冬季うつ病は、20歳代前半で発症することが多く、性別では女性の方が圧倒的に多い(男女比1:4)という報告もあります。

●山本は炭水化物や甘いものが大好きで体重増加傾向にあるのですが、冬季だけではなく年中ですから、これはまた違う病気ということのようです。資料作成などに追われ終日デスクワークの日などは気が付けば一歩も出ず、お日様に当たることはなく外の空気を全く吸っていないという日もあります。朝少しだけでもお日様を浴びるような習慣を身につけたいものですね。次回は対処法についてです。

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2019年6月15日 (土)

五月病ならぬ六月病が増えている!

梅雨入りし、ジメジメした天気が続いております。先日、某商業施設様で「心の健康を考える!」メンタルヘルスセミナーに登壇させていただきました。そこでもお話させていただきましたが、今は五月病だけでなく、六月病が増えています。皆さんは六月病という言葉を聞いたことがあるでしょうか。五月病と六月病について分かりやすい記事がありましたので、ご紹介します。このジメジメした季節、一工夫して心も身体も快適に過ごしたいものですね。

引用:ITmediaビジネスONLINE “近年増えている月病とは?”
人形町メンタルクリニックの勝久寿院長へのインタビュ-から
~前略~
五月病とは? 五月病はもともと、60年代にマスメディアが作り出した言葉です。当時は、受験勉強を頑張ってきた真面目な学生が入学後に燃え尽きて目標を失ってしまう、あるいは、思い描いていた理想と現実のギャップに悩むことで5月くらいに学校を休みがちになってしまう現象のことを指していました。その5月病という概念が、「就職」「転職」「異動」などで変化した新しい環境に適応できない社会人に対しても使われるようになったわけです。

4月は学生だけではなく、社会人にとって環境が変わることが多い時期。4月はまだ我慢ができても、5月の連休の反動で疲れ(症状)が一気に出てしまうケースが多いのです。この五月病を正式な病名に直すと「適応障害」ということになります。適応障害は「(仕事などに対して)不安が強くなる」「無気力になる」「お酒の量が急に増えたり、怒りっぽくなる」などの特徴があります。また、主に「真面目」「完璧主義」「プライドが高い」といった要素のある人が疾患に陥りやすいと考えられています。

中略
4月からの抱えていたストレス状態が続き、なかなかそのストレスを断ち切れない人が6月に「うつ病」になるというケースがあります。それが六月病です。五月病(適応障害)は急性疾患によるものですが、六月病(うつ病)は慢性疾患。慢性的にストレスを抱えることによって起こります。近年こうしたケースがよく見られるようになりました。

六月病の一歩手前である5月病の段階で適切に対処し、ストレスを解放できればいいのですが、それができすに我慢してストレス状態を放置すると6月頃に心の糸が切れてしまうのです。結果、精神状態がボロボロになり、職場への復帰が困難になってしまいます。できるだけ早くストレスを断ち切る(解消する)ことが大切なのです。

後略

●バブル崩壊後、1996年の労働者派遣法改正により終身雇用の減少と派遣雇用者が増加しました。現代は多様な働き方がある中で非正規雇用が増え仲間意識が薄れ、孤立してしまい悩みや不安を誰にも相談できず抱えこみメンタル不調に繋がる人も多く見られます。

「身体がだるい、やる気がしないなんだかおかしいなど普段と違う自分が続いている(2週間程度)」と思ったら早めに対処するようにすることを心がけたいですね。一つひとつはそれほどでなくても複数の症状があれば、キラーストレスにも繋がる可能性があります。下記、ご参考まで。

・大事なことは、いつもと違う自分に気づくこと
1.悲しい、憂鬱な気分、沈んだ気分
2.何事にも興味がわかず、楽しくない
3.疲れやすく、元気がない(だるい)
4.気力、意欲、集中力の低下を自覚する(おっくう、何もする気がしない)
5.寝つきが悪くて、朝早く目が覚める
6.食欲がなくなる
7.人に会いたくなくなる
8.夕方より朝方の方が気分、体調が悪い
9.失敗や悲しみ、失望から立ち直れない
10.自分を責め、自分には価値がないと感じる など
※厚生労働省「うつ対策推進マニュアル―都道府県・市町村職員のために」より

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2019年3月15日 (金)

笑いとはエチケット!?

時節柄三寒四温が続きまだ肌寒い日もありますが、梅も咲き春の香りが漂ってきました。寒い冬は日照時間が短く、気分もどんよりしていた人もいらっしゃるのではないでしょうか。そろそろ花の開花と共に気分もあげあげでいきたいものですね。

そのためにはいくつか方法がありますが、皆さんご存知のようにまず一つには身体を動かすことが有効です。家に閉じこもり気味だった人は日中に少し散歩などしてみては如何でしょうか。

そして、健康づくりにもっと有効なのは、やはり“笑い”ではないでしょうか。
先日、大坂への出張に向かう新幹線の中で、興味深い記事を見つけました。身体を動かすことはもちろん有効ですが、何と言っても“笑い”が最高であると、また認識した次第です。

下記、『ひととき』(/ウエッジ2019年3月号)より
生粋の大阪人でもある高垣先生に、大坂の人にとって笑いとはどういうものなのかを伺うため、お時間をちょうだいした。あんまり難しいことは聞かんといて、と苦笑する高垣先生は、ゆっくりとコーヒーを飲み、う~ん…しばし……考え込む。

「笑いとは…まあ、エチケットやね。」中略
笑いとはエチケット!まさかそこまで根本的なものだとは想像していなかった。そういえば、大坂では話の最後に必ずオチを求めれると聞いたことがあります……。「そこまでキツイことはないけど(笑)普通でええんです。ただ、誰かがぼけたら、気づいてあげなあかん無視したらあかん、ていうのが基本的な気持ちであり優しさですねん。おもろい冗談やギャグを言えるようにならんでもええけど、拾うてあげられるようになろう、ていうのは学生にもいうてますね」

大阪人の”エチケット”とは懐が深く、かなり優しいものだった。オチがなくても、スベったとしても「しょうもな!」と突っ込むことで相手をフォローし、場の空気を和らげるのが”エチケット”の本質らしい。「だから大阪ではのびのびと、ちょっと踏み込んでみたらええんです」

笑いは人と人との潤滑油。昔から商いが盛んだった大阪では、お互いが気持ち良く商売をする上での必要な技術でもあった。「お金がない時や、病気で苦しい時、普通は笑う余裕なんてないていううけど、大坂の人は辛い時でも笑うんです。『笑い飛ばす』て言うでしょ。笑うて災いを吹き飛ばすんやろね」「笑う門には福来たる」という諺もある。笑いとは幸せを運び、不幸を吹き飛ばしてくれるもの。笑いの町、大坂は、福を授かることができるパワースポットに違いない。

●山本が一番印象に残ったのは、「誰かがぼけたら、気づいてあげなあかん」。「無視したらあかん拾うてあげられるようになろう」です。「愛情の反対は憎しみではなく無視である」よく言われますが、無視され続けることでメンタルを患う人もいます。

この言葉の通り無視されることほど、わたしたちにとって辛いことはないのでしょう。豊かなコミュニケーションを実現できる社会を目指して、山本も「つっこみ」「拾う」を忘れないで、日々実践していきたいと思います。そして、笑いで色んなネガティブなことをふっ飛ばしながら精進していきます。

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2017年3月29日 (水)

笑顔”と“笑い”の効用について④ メンタルへルスシリーズ(12)

今回は認知症とがんについてです。1月から書き続けたメンタルへルスシリーズもこれを持ちまして最終回といたします。桜も咲き初め、気候の良い季節となりました。街にはそろそろフレッシュマンの姿がお目見えしますね。寒さが苦手な山本は毎年春を心待ちにしています。陽気とともに心も身体も高揚させて過ごしたいものです。

2009年より「笑医塾」をスタートさせた高柳和江先生(医学博士・笑医塾塾長)
塾ではまる2日間に渡って笑いに関する講義や実践をする。そこに通っていた26歳の女性のピンキーさん(ニックネーム)のおばあちゃんのお話。おばあちゃんは脳梗塞を患い認知症を併発して寝たきりの状態。ピンキーさんはおばあちゃんのために何か出来ないかと塾に参加した。そこで学びおばあちゃんをほめて一緒に楽しんで笑った。

「おばあちゃんの手ってかわいいね、6人も赤ちゃん生んだんだよね、すごいね」
ピンキーさんはおばあちゃんの手を握り、毎日優しく語りかけ心からほめた。すると、寝たきりで無反応だったのおばあちゃんが4か月後、もう寝た切りの人ではなくなった。自宅から毎日息子さんの経営する小さなお土産屋さんに10分かけて歩いて通い、一日中店番をして、お客様にちゃんとつり銭もきちんと渡している。

命3か月と宣告されたすい臓がんの70歳の女性は?そうか、笑えばいいのか!
女性は通院で軽い抗がん剤治療をして家の整理などしていたら3ヶ月が過ぎた。することもなくなったので笑医の講演会にいった。話を聞いて彼女は5人の幼なじみに事情を話して、週に2回まる一日笑うために家に来てもらった。みんなで刺繍をしながら楽しいおしゃべり、とっかえひっかえ誰かが笑わせてくれて、食事をしてお茶を飲む。

笑いは効果抜群!日を追うごとにがんがどこかに行ってしまう
300あった腫瘍マーカーの数値が2週間で190に下がった。その後もどんどん数値は下がり、1年後には基準値以下になった。2年後には画像診断で腫瘤が見えなくなり6キロも太った。大きな鰻を食べ、旅行にも行き幼なじみと一緒に人生を楽しんだ。更に3年がたった時、主治医から「診断から5年が経ちました。がんが完全に消えています」と言われた。

出典:「笑医力」(高柳和江著/株式会社徳間書店)

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2017年3月23日 (木)

笑顔”と“笑い”の効用について③ メンタルへルスシリーズ(11)

前回に続いて笑顔と笑いの効用についてです。笑いによって、糖尿病、脳梗塞、がん、認知症などを克服した事例を高柳和江さん(医学博士・笑医塾塾長)が書かれた『笑医力』の著書から2回に渡りご紹介します。とても分かりやすく、病気を克服するだけではなく、日常習ちょと意識して慣づければメンタル強化にもなるお話も沢山ありました。

糖尿病、インスリン注射を打ちわすれると大変なことに!
いつもインスリン注射と決闘測定器を持ち歩いている60代の男性、血糖値を安定させるため毎日必ず朝昼晩、食事の前にインスリン注射を打っている。ある時注射を打ち忘れあわてて食後1時間の血糖値を図ったところ、244に跳ね上がっていた。(血糖値は200を超えた状態が続くと、血管を傷つけたり、膵臓を疲れさせると言われている)

糖尿病、、笑って楽しく過ごせば血糖値もぐぐっと下がる
ある日、「笑医」の講座(高柳和江さん塾長)で、その男性は1日中笑顔で楽しい気分になり、インスリン注射を打つのを忘れてしまい、懇親会では中華をたらふく食べ、ビールを2本、紹興酒をおちょこで4杯飲んでしまった。しかし、血糖値を測ってみるとなんと値は140だった。インスリン注射を打った時よりも値がぐぐっと下がっていた。

脳梗塞、マヒで口がゆがみ顔の表情が不自然に
脳梗塞で倒れた経済人類学者の栗本慎一郎さんは様々なリハビリでマヒを克服されたが、顔ははっきり左側が無表情になり、言葉を発するとき唇の右側だけが動いていて、
口が右にゆがみ、話したり笑ったりしたときに、顔の表情が不自然だった。どうすればよいか考えたところ、「マッサージをすることと、心から笑うことを」対処法とした。

脳梗塞、心から笑うことで身体のマヒも治る
わざと笑うと右の顔面しか動かない、ところが心から笑ったり微笑むと両方の筋肉が均等に動員されるのである。なぜかといえば、意識的でない笑いは大脳基底核がつかさどるが、これは体の両側を使い神経回路が違う。大脳基底核は脳の中で運動の調節を行うところで、ここからの指令が感情や行動を起こさせ、通常の指令回路と違い、意識しない天然の笑いに反応する

出典:「笑医力」(高柳和江著/株式会社徳間書店)

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2017年3月17日 (金)

笑顔”と“笑い”の効用について② メンタルへルスシリーズ(10)

前回に引き続き笑顔”と“笑い”の効用についてです。笑いは病気をも克服する効果があるようですが、様々な実験結果からその素晴らしが伝わってきます。今回はそれらをご紹介します。卒業式に入学式、謝恩会、入社式など何かと行事が多い春先ですが、皆さんのメンタルは如何ですか。笑って暮らしていますか?

よく笑う人は福が来るだけでなく死ににくい?
米国で患者さんの死亡率と絶望感について調べた研究があります。「がんかもしれない」「死ぬかもしれない」とウジウジしていると胃も痛くなり、不眠で頭痛にもなります。不眠の人はほかの病気に比べて事故率が1,4倍というくらいストレスが溜まります、絶望感が少ない人、つまり「能天気な人」は死ににくいことが分かったのです。

「笑い」とビタミンCを武器に不治の病の膠原病から奇跡的な回復をした
米国のジャーナリスト、ノーマン・カズンズは不治の病と言われた膠原病から確率500分の1という奇跡的な回復をしました。面白い本を読み、チャップリンの映画を観て、腹を抱えて10分間大笑いすると2時間痛みが消えたと言います。笑いで難病を克服したことが世界的に有名な医学雑誌に載って、「笑い」は病気を癒すものとして定着したのです。

“笑い”がリウマチ患者に好影響、26名のリウマチ患者さんが…
東京の日本医大付属病院の吉野慎市一教授(現名誉教授)が患者の「喜怒哀楽」が病気と関係があるのではないかと面白い実験をしました。病院の講堂の壇上に、紅白の幕が引かれ、金屏風が経ち、講堂が特設の高座に早変わり。患者さんは1時間余り、テレビの「笑点」という人気番組でもおなじみの林家喜久蔵さんの落語を楽しみました。

すると、落語を楽しんだ前と後では血液検査の結果が大きくに変わったのです
インターフェロン6という物質が落語を聞いてゲラゲラ笑った後は、落語を聞く前のなんと3分の1の量になったのです。そればかりか、14項目にわたる検査事項のうち多くが正常値に近づいたのです。患者さんの中には「普段なら不自由で拍手が出来ないのに、この時は音が出たし、身体も軽くなったんです」と。凄いです!

参考文献:『心とからだのオアシス~特集Ⅱ笑いの効用 人も職場も“笑医”で健康に』高柳和江著/中央労働災害防止協会発刊 :『幻寄席 笑いの効用』大島幸助著/宮帯出版社

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2017年3月 9日 (木)

“笑顔”と“笑い”の効用について① メンタルへルスシリーズ(9)

最近、販売員の方対象に「接客・接遇研修」やコールセンターのアウトバウンド「テレアポ強化研修」、インバウンド「スキルアップ研修」などが多いのですが、共通して言えることはどれも印象アップのために“笑顔”が必要ということです。そのため山本の研修の冒頭はいつも笑顔づくりからです。今回はその笑顔や笑いの効用について面白おかしく書かれている山本の大好きな齊藤茂太さんの著書からもいくつかご紹介します。

つくり笑顔でも脳は勘違いして「楽しい」と感じるのだとか
2013年5月2日の木の葉ブログに「我々は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」とジェームズ・ランゲ説について書きましたが、これも同じですね。楽しいから笑顔になるなのでなく笑顔だから楽しい!になる。それならば落ち込んでいるときこそ、つくり笑顔で脳に大いに勘違いしてもらいましょう。

“笑い”と“怒り”の関係性「一笑一若」、「一怒一老」
「一笑一若」、ひとつ笑えばひとつ若くなる。「一怒一老」、ひとつ怒ればひとつ年を取る。若さを保ちたいのなら、できるかぎり怒らないこと。怒った顔をしていると、年齢以上に噴けて見られる。笑顔を忘れて外見だけ若く見せようとしてはいけない。いい笑顔ほど年齢を隠すものはない。「いつまでもお若いですねえ」と褒められるに違いない。

あっちが痛い、こっちが痛いで笑いながら多病息災自慢でいこう
病院の待合室では日々、ご老人たちが病気の自慢合戦をやっている。「私、このところ血圧がたかくてねえ。上が150もあるんです」「あら、いいじゃありませんか。私なんて下がそのくらいですの」「私は高血圧の上に、血糖値まで高くてね。週に1度はこうやって病院通い」「週に1度?私は週に2日」「ご精がでますな。ところであなたは」

●クスッと笑えますね。山本も老後は大いに笑いながら過ごしたいと思います。健康維持にも大いに役立つ“笑い”って本当に良いですね。しかし、その反対もあって額にシワを寄せていると、何か悪いことが起こっている、心配!と脳は判断するようです。最近山本は、額に2本ほど縦ジワが…恐ろしいことです。

※参考文献:『笑うとなぜいいか?』齊藤茂太著/新講社

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